「私は、この世界の居候だ。あの人も、わたしも、ずっとこの世界に囚われている。いや、自ら囚われたと言った方がいいかな。」 「あの、私。」 「あぁ、すまないね。君が聞きたいのはこんな話じゃない。なぜ君は生きているのか、だろう?」 「はい。」 白い人は、全く動かない。 まるで、話すだけの人形みたいだ。 「君は死んでいるよ。ただ、空想の世界がそれを邪魔して、認識できていないだけなんだ。」 この人は、よく分からないことを話す。