リセット〜君を救うために、何度でも〜

「ここは、どこ?」

私は、確か死んだはずだ。酔っ払ったサラリーマンに突き飛ばされて、電車に轢かれて、死んだはずなのに。

じゃあ、なんで生きているの?

いや、そんなはずはない。
だって私は死んだのだから。

「じゃあ、ここは」

「空想の世界さ。君と、あの子が創り出した世界。この世と、あの世の間の世界。」

「あなたは。」

知らなかった。
気づかなかった。

私に話しかけた人は、全身が真っ白で、白いローブを着ていて、背景に溶け込んでいた。
話しかけられなければ、見つけられなかった。