リセット〜君を救うために、何度でも〜


痛いっっっ!!!!!


私を落としたサラリーマンは、私を突き落としたことで酔いが覚めたのか、
「俺は、なにもやってないっ!」
なんて騒いでいる。

さっきまで私を見ることもしなかった人達も、「やばいんじゃない?」と囁いている。


それらの会話は私の耳には届いていない。
なぜなら、すぐそばに電車が来ていたから。

え?

キキーと鳴る電車の音に我に帰る。
私が乗る予定だった電車がどんどん近づく。

え、あ、私、どうしよう

足を動かそうとするも、少しでも動かすと激痛が走る。腕は強張って私の言うことを聞いてくれない。