「庵く…ん……?」

名前の途中で抱きしめられた。

「顔…見ないで……」

声が震えてる庵くん。

「俺は、ほんとお前が笑ってたらそれでいいんだ」

そう言ってぎゅっと更に力を入れる庵くん。

「庵くん…」

「ああもう!」

唇が重なった。

「これが俺にできる精一杯の意地悪」

そう言いながらイタズラ笑顔を浮かべる。

「早く答えださなきゃ次は襲うかんな!」

そう言って庵くんは背中を向けて言ってしまった。