「もー、ねーちゃん遅いーー」

戻るとうみが不貞腐れていた。

「ごめんごめん、髪の毛乾かしてたの」

「早くやろ!」

「そうだね」

花火に火がつきはじめる。

「綺麗…」

「そうだね、綺麗だね、うみ」

「んーん、ねーちゃんが花火の光があたって綺麗なの」

「あ、あたし?」

「お前、いいこと言うね」

「悠生さん…」

「確かに、綺麗だよ」

悠生さんはあたしの髪に触れる。

「ゆうせいだめー!」