落花流水ノ情



「ハァハァハァ…」

「居た?」

「居ない…」

庵くんと悠生さんも息が上がっている。

「どうしよう、うみに何かあったら…」

涙が止まらない。

「大丈夫だから、な?」

悠生さんがあたしを強く抱きしめる。

「みんなー!」

神楽さんの声。

「うみ君見つけた!」

翼さんの声。

「えっ…」

「川に綺麗な石があってそれ取りたかったんだって」

真尋さんが言う。


バチンッ。


あたしは初めてうみに手をあげた。

「うう…わーん(泣)」

「ばか!うみに何かあったら姉ちゃん死んじゃう!!」

そう言ってあたしはうみを強く強く壊れそうな程抱きしめた。