落花流水ノ情



「少しそっとしといてやるか」

悠生さんが言った。

しばらくして。

「あれ…うみがいねぇ!」

「え?」

悠生さんの一言でみんな振り返る。

この川には今見渡せる限りはあたし達しか居ない。

「どうしようどうしようどうしよう」

「落ち着けって!」

パニックになるあたしを悠生さんがなだめる。

庵くんは走り出した。

「俺達も探そう」

神楽さんもそう言って走り出した。

翼さんも真尋さんも悠生さんも。

あたしも探し始めた。

「うみー!」