「お見事っ。やっぱりママが見込んだ通りだわ…悠生ちゃん」

「ママ(笑)」

「芽緒ちゃん、おいで。傷の手当しましょう。可愛いお顔が…」

「大丈夫だって、これくらい」

「駄目、早く行って来て」

悠生さんに背中を押される。

「うみ、男同士の話しようぜ」

「もっう…怒ってな、い…?」

「うん、怒ってないよ」

うみは涙を拭いて、悠生さんの顔をじっと見る。

「うみは姉ちゃん大事だろ?」

「うん」

「俺も姉ちゃん大事なんだ」

「わかってる…」

わかってたんだ…。

「うみと一緒に姉ちゃん守らせてくんね?」

「俺と、一緒に…?」

「そう」