浅葱の姫。

「ご自分で着れないのですか?」

「·····。」

人に着せてもらってたなんて

言えるわけが無い。

「前は目をつぶりましょう。

そして私が帯を結ぶ。

それでよろしいですね?」

沖田様はそう言って目を瞑り

私の前に来た。

手探りで着物を触り

後ろに回ると

目を開けて帯を結んでくれた。

「着物の着方が分かるのですね。」