浅葱の姫。

「そろそろ移動するか。」

殿方達の一瞬の隙を

私はついた。

━━━カラン━━━

「おいっ!

この女自害する気だ!」

殿方達は焦ってらっしゃる。

私は息を吐いて

首に刀を近づけた。

「お待ちなさい。」

たった数刻だったけれど

懐かしい声に感じた。

「沖田様っ!」