浅葱の姫。

「とても大切なものなのですね。」

「·····母の形見なのです。」

壊れなくて本当に良かった。

「あささん。

貴方行く当てないのでしょう?」

沖田様に見抜かれてしまった。

この瞳に嘘はつけない。

そう気づいてしまった。

「はい·····。」

「ならば良い案があります。」

沖田様は私の前に屈んで仰った。

「新撰組にいらしてください。」

「え·····?」