浅葱の姫。

少しほっとした。

「実は総司から聞いたんだ。」

永倉様は原田様と藤堂様に

聞こえぬようにそう言った。

聞いたというのは

きっと私とはるえさんの

問題だろう。

「ありがとうございます。」

お礼を言うしか出来なかった。

「気にすんな。」

永倉様は頭を撫でた。

沖田様も撫でてくださるけれど

永倉様に撫でられると

兄のような温かさを感じる。