浅葱の姫。

私は頭を下げた。

「貴方にはここにいて頂きます。」

沖田様が仰った。

何故呼び止めるんだろう。

もしや正体がバレて·····。

「わ、私もう行かなきゃ·····、」

「行くあてはあるのですか?」

沖田様に聞かれた。

「あ、あります。」

「では引き止めるのはやめましょう。」

沖田様は微笑んだ。

「ご無事を祈っています。」

門でそう言われ私は

沖田様と別れた。