一通り、思いつく限りの自殺を試して。
そのどれもに失敗して、それから僕は考えました。
生きていることから逃げられないのだとしても、現実逃避は出来る。
僕は頭の中で、どうやったらこの苦しみや悲しみから逃れられるのか考えました。
一人ぼっちで。
僕もね、最初から…誰かに殺してもらおうなんて、トチ狂ったこと考えてた訳じゃないんですよ、これでも。
最初は、真っ当な方法で生きようとしたんです。
どうやっても死ぬことが出来ないなら、頑張って生きるしかない。
そんな風に思ったこともあるんですよ。これでも。
今となっては、浅はか過ぎて笑いが出ますけどね。
最初に思いついたのは、リリスと同じことです。
不死身の自分に…寄り添ってくれる人を見つけようとした。
自分を慰め、傷を癒やし、心をいっぱいにしてくれる人。
そんな人がいれば、きっとこの苦しみにも耐えられる。
リリスがそうでしたから。僕も同じだと思ったんです。
でも、この作戦は駄目だった。
駄目に決まってますよね。
僕の心は、空っぽじゃなかった。
既に、リリスという存在が僕の心に深く、強く根付いて消えなかった。
どんなに「代わり」を充てがって愛そうとしても、それはリリスの代わりにはならない。
むしろ、リリスがいない悲しみが際立って、空虚な思いになるだけ。
どんな人間でも、リリスの代わりにはならない。
リリスと同じくらい優しい人でも。
リリスと同じくらい美人な人でも。
リリスと同じくらい強い人でも。
それはリリスじゃない。
リリスとは違う、別の人間だ。
そんな人を僕は愛せない。それは別人だから。リリスじゃないから。
僕が愛することが出来たのはリリスだけで、それ以外の人ではなかった。
生まれてこの方、リリス以外を愛したことがなく、リリス以外に愛されたことがない故に。
他の誰かで欠落を埋める、なんて器用なことは…僕には出来なかった。
リリスでないと、僕は駄目だったんです。
弱いですよね。
本当に…弱くて…みっともないですよ。
リリスはもういないんだから、前を向いて、別の人を愛せれば良かった。
それが出来るほど、強い人間であれたら良かった。
リリスは僕が他の誰かを愛したって…きっと、嫉妬したりはしなかったはずだ。
僕だって、逆の立場ならそうだったから。
リリスが僕を失った悲しみを、他の誰かが埋めてくれるのなら、僕はその人に感謝する。
どうか僕の思い出を過去にして、新しい人と新しい人生をやり直して欲しい。
リリスが幸せなら、僕も幸せだから。
むしろ、好きな人が自分を失った悲しみにいつまでも囚われて…前に進めないままなんて…。
それは…あまりにも、申し訳ないから。
リリスもきっと、そう思うはずだった。
そんなことは分かっていた。
僕がいつまでもくよくよして、前に進めないままでいたら…リリスだって報われない。
僕が不死身の身体を受け入れて、前に進むことを望んでいるはずだと。
そう分かっているのに…僕には出来なかった。駄目だった。
僕はいつまでも、過去に囚われたままだった。
リリスの代わりなんて、何処にも見つけられなかった。
この欠落を埋めてくれる…何物も…探せなかった。どうしても。
僕はリリスでなければ、駄目だったのだ。
生まれてから、リリス以外の誰にも愛されたことがなかった。リリス以外の誰も、愛したことがなかった。
だから、他の人との間に、リリスに見つけたものを見つけられなかった。
リリスが僕の人生だった。リリスがいなかったら、僕の人生は何もない。無だ。
…リリスがいないと、僕は生きていけない。
それなのに、死ぬことさえ出来ない。
だから僕は、狂っていったんです。
そのどれもに失敗して、それから僕は考えました。
生きていることから逃げられないのだとしても、現実逃避は出来る。
僕は頭の中で、どうやったらこの苦しみや悲しみから逃れられるのか考えました。
一人ぼっちで。
僕もね、最初から…誰かに殺してもらおうなんて、トチ狂ったこと考えてた訳じゃないんですよ、これでも。
最初は、真っ当な方法で生きようとしたんです。
どうやっても死ぬことが出来ないなら、頑張って生きるしかない。
そんな風に思ったこともあるんですよ。これでも。
今となっては、浅はか過ぎて笑いが出ますけどね。
最初に思いついたのは、リリスと同じことです。
不死身の自分に…寄り添ってくれる人を見つけようとした。
自分を慰め、傷を癒やし、心をいっぱいにしてくれる人。
そんな人がいれば、きっとこの苦しみにも耐えられる。
リリスがそうでしたから。僕も同じだと思ったんです。
でも、この作戦は駄目だった。
駄目に決まってますよね。
僕の心は、空っぽじゃなかった。
既に、リリスという存在が僕の心に深く、強く根付いて消えなかった。
どんなに「代わり」を充てがって愛そうとしても、それはリリスの代わりにはならない。
むしろ、リリスがいない悲しみが際立って、空虚な思いになるだけ。
どんな人間でも、リリスの代わりにはならない。
リリスと同じくらい優しい人でも。
リリスと同じくらい美人な人でも。
リリスと同じくらい強い人でも。
それはリリスじゃない。
リリスとは違う、別の人間だ。
そんな人を僕は愛せない。それは別人だから。リリスじゃないから。
僕が愛することが出来たのはリリスだけで、それ以外の人ではなかった。
生まれてこの方、リリス以外を愛したことがなく、リリス以外に愛されたことがない故に。
他の誰かで欠落を埋める、なんて器用なことは…僕には出来なかった。
リリスでないと、僕は駄目だったんです。
弱いですよね。
本当に…弱くて…みっともないですよ。
リリスはもういないんだから、前を向いて、別の人を愛せれば良かった。
それが出来るほど、強い人間であれたら良かった。
リリスは僕が他の誰かを愛したって…きっと、嫉妬したりはしなかったはずだ。
僕だって、逆の立場ならそうだったから。
リリスが僕を失った悲しみを、他の誰かが埋めてくれるのなら、僕はその人に感謝する。
どうか僕の思い出を過去にして、新しい人と新しい人生をやり直して欲しい。
リリスが幸せなら、僕も幸せだから。
むしろ、好きな人が自分を失った悲しみにいつまでも囚われて…前に進めないままなんて…。
それは…あまりにも、申し訳ないから。
リリスもきっと、そう思うはずだった。
そんなことは分かっていた。
僕がいつまでもくよくよして、前に進めないままでいたら…リリスだって報われない。
僕が不死身の身体を受け入れて、前に進むことを望んでいるはずだと。
そう分かっているのに…僕には出来なかった。駄目だった。
僕はいつまでも、過去に囚われたままだった。
リリスの代わりなんて、何処にも見つけられなかった。
この欠落を埋めてくれる…何物も…探せなかった。どうしても。
僕はリリスでなければ、駄目だったのだ。
生まれてから、リリス以外の誰にも愛されたことがなかった。リリス以外の誰も、愛したことがなかった。
だから、他の人との間に、リリスに見つけたものを見つけられなかった。
リリスが僕の人生だった。リリスがいなかったら、僕の人生は何もない。無だ。
…リリスがいないと、僕は生きていけない。
それなのに、死ぬことさえ出来ない。
だから僕は、狂っていったんです。


