…なんか、凄く湿っぽい空気になってますね?
あの戦争の中で経験した、悲惨なエピソードは、まだまだ腐るほどあるんですが…。
何だかキリがないので、次の段階に行きましょうか。
えーと、何処まで話したっけ…。
あぁそうだ。僕が、馬鹿みたいな夢を見ていたことを話してたんですね。
いつか戦争が終わる日が来る、なんて夢を。
確かに、終わる日は来ましたよ。
僕の人生が終わる日がね。
その頃僕のいた戦線で、非魔導師陣営は、膠着状態にあった戦局を覆す為に、遂に本腰を入れる気になったんです。
他の地方の戦線で、魔導師陣営がいくつか勝ち星をあげたそうで。
何としてもここだけは取らなくては、と焦ったんでしょうね。
それにその頃には、敵さんもとっくに気づいていた。
何に、って?
この戦線の屋台骨を支えているのが、僕とリリスだけだ、ってことにですよ。
つまり、戦線の中心にいる僕とリリスを潰せば、魔導師陣営は一網打尽に出来るんです。
そのせいで、僕達はいつからか、敵に囲まれるようになっていった。
敵は物量に物を言わせて、僕とリリスを取り囲み、数の暴力で抑え込もうとした。
当然僕もリリスも抵抗するけれど、蹴散らしても蹴散らしても、人間がもう、羽虫のごとく湧いて出てくる。
非魔導師陣営は知ってるんです。
魔導師の魔力は、無限じゃないってね。
さすがに、リリスが不死身だってことまでは知らなかったと思うけど。
しかし、リリスが魔物であることは知っていた。
そして魔物の力の源が、契約者にあることも。
だったら簡単なことだ。
厄介なリリスではなく、力の供給源である僕の命を奪えば、それでリリスを止めることが出来る。
敵がそう気づいてからの猛攻は、それは凄まじいものだった。
この戦線において、魔導師陣営の主軸を僕とリリスが担っていたのは、言うまでもない。
よって僕達が落とされれば、必然的に魔導師陣営は瓦解する。
敵はそれを知っているから、死に物狂いで僕達を落とそうとしてくる。
彼らお得意の、捨て身の特攻で、だ。
一方こちら、魔導師陣営もまた、余裕など欠片もなかった。
敵は僕とリリスを狙っている。僕とリリスが落とされれば、魔導師陣営も終わる。
自分達が殺されない為、魔導師陣営を守る為に、こちらもまた捨て身になる。
僕達を守る為に、一体何人が犠牲になったことか。
彼らはせめて、僕とリリスだけは生かそうと、犠牲になってくれたのだ。
仲間に情が通っていただけに、身が千切れるような思いがした。
あ、僕でも一応、情が通ったりするんですよ。一応ね。
あのときはまだ少年だったし。
こうして出来上がったのが、互いに捨て身特攻を繰り返すばかりの、地獄の戦場。
これまでだって相当酷かったけど、これまで以上だった。
僕もリリスも、もう悲しんでいる暇も、それどころか僅かな休息すらない。
敵の増援は、蹴散らしても蹴散らしても、わらわら湧いてくる。
僕達を取り囲む攻撃は、いつまで経ってもやむことがない。
僕らは永遠に敵の砲弾に狙われ続けるんじゃないかと、本気で思ったものですよ。
でも、実際にそうだったんです。
僕らは死ぬまで攻撃され続けました。
もう何度目か分からない絨毯爆撃で、ついに、とうとう。
僕が、先に落とされました。
あの戦争の中で経験した、悲惨なエピソードは、まだまだ腐るほどあるんですが…。
何だかキリがないので、次の段階に行きましょうか。
えーと、何処まで話したっけ…。
あぁそうだ。僕が、馬鹿みたいな夢を見ていたことを話してたんですね。
いつか戦争が終わる日が来る、なんて夢を。
確かに、終わる日は来ましたよ。
僕の人生が終わる日がね。
その頃僕のいた戦線で、非魔導師陣営は、膠着状態にあった戦局を覆す為に、遂に本腰を入れる気になったんです。
他の地方の戦線で、魔導師陣営がいくつか勝ち星をあげたそうで。
何としてもここだけは取らなくては、と焦ったんでしょうね。
それにその頃には、敵さんもとっくに気づいていた。
何に、って?
この戦線の屋台骨を支えているのが、僕とリリスだけだ、ってことにですよ。
つまり、戦線の中心にいる僕とリリスを潰せば、魔導師陣営は一網打尽に出来るんです。
そのせいで、僕達はいつからか、敵に囲まれるようになっていった。
敵は物量に物を言わせて、僕とリリスを取り囲み、数の暴力で抑え込もうとした。
当然僕もリリスも抵抗するけれど、蹴散らしても蹴散らしても、人間がもう、羽虫のごとく湧いて出てくる。
非魔導師陣営は知ってるんです。
魔導師の魔力は、無限じゃないってね。
さすがに、リリスが不死身だってことまでは知らなかったと思うけど。
しかし、リリスが魔物であることは知っていた。
そして魔物の力の源が、契約者にあることも。
だったら簡単なことだ。
厄介なリリスではなく、力の供給源である僕の命を奪えば、それでリリスを止めることが出来る。
敵がそう気づいてからの猛攻は、それは凄まじいものだった。
この戦線において、魔導師陣営の主軸を僕とリリスが担っていたのは、言うまでもない。
よって僕達が落とされれば、必然的に魔導師陣営は瓦解する。
敵はそれを知っているから、死に物狂いで僕達を落とそうとしてくる。
彼らお得意の、捨て身の特攻で、だ。
一方こちら、魔導師陣営もまた、余裕など欠片もなかった。
敵は僕とリリスを狙っている。僕とリリスが落とされれば、魔導師陣営も終わる。
自分達が殺されない為、魔導師陣営を守る為に、こちらもまた捨て身になる。
僕達を守る為に、一体何人が犠牲になったことか。
彼らはせめて、僕とリリスだけは生かそうと、犠牲になってくれたのだ。
仲間に情が通っていただけに、身が千切れるような思いがした。
あ、僕でも一応、情が通ったりするんですよ。一応ね。
あのときはまだ少年だったし。
こうして出来上がったのが、互いに捨て身特攻を繰り返すばかりの、地獄の戦場。
これまでだって相当酷かったけど、これまで以上だった。
僕もリリスも、もう悲しんでいる暇も、それどころか僅かな休息すらない。
敵の増援は、蹴散らしても蹴散らしても、わらわら湧いてくる。
僕達を取り囲む攻撃は、いつまで経ってもやむことがない。
僕らは永遠に敵の砲弾に狙われ続けるんじゃないかと、本気で思ったものですよ。
でも、実際にそうだったんです。
僕らは死ぬまで攻撃され続けました。
もう何度目か分からない絨毯爆撃で、ついに、とうとう。
僕が、先に落とされました。


