こう聞くと、あの戦争では、良いことなんて何もなかった、辛いことしかなかったと思うかもしれませんね。
確かに、良いことなんてなかったんですけど。
でも、辛いことしかなかったのかと聞かれたら、案外…そうでもなかったんですよ。
少なくとも僕は、あの頃一人ではなかった。
あの後、何百年と孤独に苦しむことになるんですが。
でもあのときは、一人じゃなかった。
リリスがいた。リリスだけじゃなくて、戦場には戦友がいた。
戦友の魔導師は全員年上で、階級も僕より上だった。
それでも戦友達は、皆僕に優しかった。僕とリリスに。
この戦線の屋台骨を支えているのが、僕達だったからだろう。
僕とリリスのことを尊敬して、凄く頼りにしてました。
あんまり頼られるのは困るけど、でも感謝されるのは悪い気分じゃなかった。
まだ若いのに、子供なのに、本当によくやってくれていると、しょっちゅう褒めてくれましたよ。
そして、少しでも僕達の負担を減らそうと、彼らも必死に戦ってくれた。
上から何か配給があれば、真っ先に僕達に回してくれた。
「この戦争が終わったら、君達に勲章を授与するよう皆で推薦する」と、口を揃えて言ってくれた。
勲章なんてどうでも良かったし、戦争が終わる日なんて永遠に来るとは思えなかった。
それでも、その気持ちが嬉しかった。
あの戦場にいる戦友のほぼ全員が…一度ならず、二度三度と、僕とリリスに命を救われていた。
僕達がいなかったら、多分皆死んでいた。
そのせいもあってか、戦友の誰もが、僕達を英雄視していたのだ。
僕とリリスは、長きに渡るあの戦争の中で、多分最も戦果を上げた魔導師だと思う。
誇張ではなく、本当に。
あの絶望的な毎日の中で、僕達は希望だった。
だから仲間達は、皆僕とリリスを頼りにしていた。大事にしていた。
人間は、希望がなければ生きていけない。
僕とリリスもまた、そうだった。
あの状況においてもまだ、希望を捨ててはいなかった。
いつかこの戦争は終わる。それがいつかは分からないけど。
どちらが勝っても良い。僕達が負けるなら、それでも構わない。
とにかく、毎日誰かを殺さなければ生きていけない、この日々が終わってほしい。
いつかきっとそんな日が来る。
淡い希望。馬鹿みたいな妄想。
よくもまぁあの絶望的な状況で、そんな希望が持てたものだと、今になって思うけれど。
あのときは、そんな希望にでも縋らなきゃ生きていけなかったんですよ。
確かに、良いことなんてなかったんですけど。
でも、辛いことしかなかったのかと聞かれたら、案外…そうでもなかったんですよ。
少なくとも僕は、あの頃一人ではなかった。
あの後、何百年と孤独に苦しむことになるんですが。
でもあのときは、一人じゃなかった。
リリスがいた。リリスだけじゃなくて、戦場には戦友がいた。
戦友の魔導師は全員年上で、階級も僕より上だった。
それでも戦友達は、皆僕に優しかった。僕とリリスに。
この戦線の屋台骨を支えているのが、僕達だったからだろう。
僕とリリスのことを尊敬して、凄く頼りにしてました。
あんまり頼られるのは困るけど、でも感謝されるのは悪い気分じゃなかった。
まだ若いのに、子供なのに、本当によくやってくれていると、しょっちゅう褒めてくれましたよ。
そして、少しでも僕達の負担を減らそうと、彼らも必死に戦ってくれた。
上から何か配給があれば、真っ先に僕達に回してくれた。
「この戦争が終わったら、君達に勲章を授与するよう皆で推薦する」と、口を揃えて言ってくれた。
勲章なんてどうでも良かったし、戦争が終わる日なんて永遠に来るとは思えなかった。
それでも、その気持ちが嬉しかった。
あの戦場にいる戦友のほぼ全員が…一度ならず、二度三度と、僕とリリスに命を救われていた。
僕達がいなかったら、多分皆死んでいた。
そのせいもあってか、戦友の誰もが、僕達を英雄視していたのだ。
僕とリリスは、長きに渡るあの戦争の中で、多分最も戦果を上げた魔導師だと思う。
誇張ではなく、本当に。
あの絶望的な毎日の中で、僕達は希望だった。
だから仲間達は、皆僕とリリスを頼りにしていた。大事にしていた。
人間は、希望がなければ生きていけない。
僕とリリスもまた、そうだった。
あの状況においてもまだ、希望を捨ててはいなかった。
いつかこの戦争は終わる。それがいつかは分からないけど。
どちらが勝っても良い。僕達が負けるなら、それでも構わない。
とにかく、毎日誰かを殺さなければ生きていけない、この日々が終わってほしい。
いつかきっとそんな日が来る。
淡い希望。馬鹿みたいな妄想。
よくもまぁあの絶望的な状況で、そんな希望が持てたものだと、今になって思うけれど。
あのときは、そんな希望にでも縋らなきゃ生きていけなかったんですよ。


