初陣が、華々しい結果に終わり。
諸手を挙げて喜んでいたのは、最初だけだった。
上の偉い人達は、リリスを強大な戦力として…それこそ、リリスたった一人を一つの部隊として数えたらしい。
撤退戦に成功した後、上の人は、撤退させた多くの魔導師を、更に後方で再編成。
別の戦線に送り込むという決定を、僕達に通達してきた。
これがどういうことか、って言うと…。
「あれ?この地方の戦線、リリスとかいう魔物一人に任せて大丈夫じゃね?強そうだし」となり。
「じゃあこの地方に、もう戦力は必要ないよね。大部分を撤収させて、別の戦線に送るわwあと宜しくなw」ってこと。
この戦場を、僕とリリスと、負傷兵ばかりの傷ついた魔導師達に任せ。
主力となっている部隊は、全て別の戦場に送るというのだ。
リリスは、初戦で活躍し過ぎてしまったのだ。
これなら戦場を一人で任せても大丈夫だろう、と上の人に思わせるほどに。
当然だが、こんな命令を受けた僕は、冗談じゃないと抗議した。
このときばかりは、上官に殴られようが、リリスに止められようが、食ってかからずにはいられなかった。
こんな無茶苦茶な命令があるか。
一つの戦線で、どれほどの兵隊が戦ってると思っているのだ。
確かにリリスは、初戦で敵の部隊を壊滅に追い込んだけれど。
壊滅させた部隊は、こちらを追いかけてきた追撃隊だけだ。
敵陣地の後ろには、まだ敵の本隊が残っている。
それがどれほどの規模なのかは、想像することも出来ない。
たかが1部隊を壊滅させたからって、戦線そのものをリリス一人に任せられるなんて、あまりに荷が重い。
いくら冥界の女王と言っても、そんなこと出来るはずがない。
それに。
敵の追撃隊を壊滅させたことで危機感を覚えた敵が、更に増援を送ってこない保証が何処にあるのだ。
そうなったら、リリスにどれだけ負担がかかることか。
一人で、一体何人殺させるつもりなのか。
リリスにそんなことはさせられない。絶対にさせられないと思った。
冥界の女王だからって。不死身だからって。
それでも万能ではないのだ。人をいくらでも殺せる、便利な殺戮兵器ではないのだ。
リリスだって、魔力を使えば消耗するし、不死身と言えども怪我はするのだ。
リリスだけに戦場の全てを任せるなんて。絶対にそれだけは、許せることではなかった。
僕はそう言って、上官に食って掛かった。
隣で、リリスがはらはらしているのが分かった。
また殴られるかもしれないと、僕のことを心配したのかもしれないが。
心配するべきなのは、リリスの方だ。
このままだと、これから何をさせられるのか…リリスは分かっているのか。
我ながら、我を忘れて上官に逆らったものだが。
そのときの上官は、逆上して僕を殴りつけることはなかった。
むしろ、たかだか高校生くらいの子供に反抗されて、おたおたしている始末。
で、おたおたしながら、何とか絞り出した言葉が。
「そ、そんなこと言われても…。もう部隊は出発したんですよ」
とのこと。
末端兵士の僕が命令を受領する頃には、既に大勢の味方部隊が、陣地を後にしていたのだ。
つまり、時既に遅し。
僕が抗議したときには、既にこの陣地には、戦える魔導師はほとんど残っていなかった。
主力の大半が、さっさと帰ってしまったのだ。
今更抗議しても、上官に食って掛かっても、もうどうすることも出来ないのだ。
僕もリリスも、この戦場に置き去りにされてしまったのだから。
諸手を挙げて喜んでいたのは、最初だけだった。
上の偉い人達は、リリスを強大な戦力として…それこそ、リリスたった一人を一つの部隊として数えたらしい。
撤退戦に成功した後、上の人は、撤退させた多くの魔導師を、更に後方で再編成。
別の戦線に送り込むという決定を、僕達に通達してきた。
これがどういうことか、って言うと…。
「あれ?この地方の戦線、リリスとかいう魔物一人に任せて大丈夫じゃね?強そうだし」となり。
「じゃあこの地方に、もう戦力は必要ないよね。大部分を撤収させて、別の戦線に送るわwあと宜しくなw」ってこと。
この戦場を、僕とリリスと、負傷兵ばかりの傷ついた魔導師達に任せ。
主力となっている部隊は、全て別の戦場に送るというのだ。
リリスは、初戦で活躍し過ぎてしまったのだ。
これなら戦場を一人で任せても大丈夫だろう、と上の人に思わせるほどに。
当然だが、こんな命令を受けた僕は、冗談じゃないと抗議した。
このときばかりは、上官に殴られようが、リリスに止められようが、食ってかからずにはいられなかった。
こんな無茶苦茶な命令があるか。
一つの戦線で、どれほどの兵隊が戦ってると思っているのだ。
確かにリリスは、初戦で敵の部隊を壊滅に追い込んだけれど。
壊滅させた部隊は、こちらを追いかけてきた追撃隊だけだ。
敵陣地の後ろには、まだ敵の本隊が残っている。
それがどれほどの規模なのかは、想像することも出来ない。
たかが1部隊を壊滅させたからって、戦線そのものをリリス一人に任せられるなんて、あまりに荷が重い。
いくら冥界の女王と言っても、そんなこと出来るはずがない。
それに。
敵の追撃隊を壊滅させたことで危機感を覚えた敵が、更に増援を送ってこない保証が何処にあるのだ。
そうなったら、リリスにどれだけ負担がかかることか。
一人で、一体何人殺させるつもりなのか。
リリスにそんなことはさせられない。絶対にさせられないと思った。
冥界の女王だからって。不死身だからって。
それでも万能ではないのだ。人をいくらでも殺せる、便利な殺戮兵器ではないのだ。
リリスだって、魔力を使えば消耗するし、不死身と言えども怪我はするのだ。
リリスだけに戦場の全てを任せるなんて。絶対にそれだけは、許せることではなかった。
僕はそう言って、上官に食って掛かった。
隣で、リリスがはらはらしているのが分かった。
また殴られるかもしれないと、僕のことを心配したのかもしれないが。
心配するべきなのは、リリスの方だ。
このままだと、これから何をさせられるのか…リリスは分かっているのか。
我ながら、我を忘れて上官に逆らったものだが。
そのときの上官は、逆上して僕を殴りつけることはなかった。
むしろ、たかだか高校生くらいの子供に反抗されて、おたおたしている始末。
で、おたおたしながら、何とか絞り出した言葉が。
「そ、そんなこと言われても…。もう部隊は出発したんですよ」
とのこと。
末端兵士の僕が命令を受領する頃には、既に大勢の味方部隊が、陣地を後にしていたのだ。
つまり、時既に遅し。
僕が抗議したときには、既にこの陣地には、戦える魔導師はほとんど残っていなかった。
主力の大半が、さっさと帰ってしまったのだ。
今更抗議しても、上官に食って掛かっても、もうどうすることも出来ないのだ。
僕もリリスも、この戦場に置き去りにされてしまったのだから。


