しかし。
ここまで魔導師に馬鹿にされて、非魔導師も黙ってる訳にはいきませんよね。
魔導師の国は、段々と勢いを増していた。
初めは小さな国を占領して、それで満足しているかと思ったら、そんなことはなく。
魔導師の国が大きくなるに連れて、力に物を言わせて周辺諸国を占領。
少しずつ、魔導師の…文字通り、魔の手が伸びてきていた。
周辺諸国にしてみたら、これほど恐ろしいことはない。
彼らは血眼になって、魔導師に対抗する為に戦力を増大していった。
同時に、魔導師の国が大きくなることに比例して、非魔導師は魔導師への憎しみを更に深く募らせ。
魔導師の国以外に住んでいた魔導師は、自分の国にいられないほど、魔導師への風当たりが強くなった。
僕も、その一人だった。
冥界1と言われるほどの、強い魔物と契約していた僕は、当時まだ少年と言っても差し支えのない年齢だった。
しかしそれでも、僕が魔導師であることには変わりない。
僕は日に日に祖国に居心地をなくし、立場が悪くなっていった。
魔導師は外に出てくるなとか、魔導師は公共の施設を使うなとか、平気で言われていた。
魔導師だってことが周囲にバレたら、友達になるどころか、距離を置かれるのが当たり前。
距離を置かれるくらいなら可愛いもので、石を投げられ、棒で殴られても不思議じゃなかった。
一人の魔導師が、複数人の非魔導師に袋叩きに遭って死んだ、なんてニュースも珍しくなかった。
魔導師の国にいる魔導師達が、偉そうに幅を利かせれば利かせるほど。
世界各国にいる魔導師達は、自分の国での居場所をなくしていった。
やがて、とある国で、こんな政策が行われることになった。
「魔導師を、自分の国から一人残らず追放する」というものだった。
これを皮切りに、世界各国で似たような政策が…「魔導師は出ていけキャンペーン」みたいな運動が、爆発的に広がっていったのだ。
要するに、この政策は、あれだ。
魔導師は全員国から出ていけ、って。それだけ。
シンプルだが、残酷な宣告だ。
先祖代々その土地にいた人も、非魔導師の家族がその土地に残っている人も。
家族で自分だけが魔導師だった人も、非魔導師相手に商いをしていた人も。
それまで持っていたものを全て没収され、身一つで国外に追放されるのだ。
本人の意志とは関係なく。
僕も、この政策のせいで祖国を追い出された魔導師の一人だ。
とはいえ、僕は比較的ノーダメージだった。
確かに祖国を追放されはしたけど、僕には祖国で守りたいものは一つもなかった。
既に述べた通り、家族はいないし。
学校で友達くらいはいた…けれども、別に失って悲しむほどの仲ではなかった。
お互いにな。
僕にはリリスがいれば、それで良かった。
捨ててきた家族なんてどうでも良い。学校で軽く会話をする程度の友人も、どうでも良い。
リリスがいるところが、僕にとって家であり、居場所だった。
だから、僕は大して未練もなく、祖国を後にしたのだった。
ここまで魔導師に馬鹿にされて、非魔導師も黙ってる訳にはいきませんよね。
魔導師の国は、段々と勢いを増していた。
初めは小さな国を占領して、それで満足しているかと思ったら、そんなことはなく。
魔導師の国が大きくなるに連れて、力に物を言わせて周辺諸国を占領。
少しずつ、魔導師の…文字通り、魔の手が伸びてきていた。
周辺諸国にしてみたら、これほど恐ろしいことはない。
彼らは血眼になって、魔導師に対抗する為に戦力を増大していった。
同時に、魔導師の国が大きくなることに比例して、非魔導師は魔導師への憎しみを更に深く募らせ。
魔導師の国以外に住んでいた魔導師は、自分の国にいられないほど、魔導師への風当たりが強くなった。
僕も、その一人だった。
冥界1と言われるほどの、強い魔物と契約していた僕は、当時まだ少年と言っても差し支えのない年齢だった。
しかしそれでも、僕が魔導師であることには変わりない。
僕は日に日に祖国に居心地をなくし、立場が悪くなっていった。
魔導師は外に出てくるなとか、魔導師は公共の施設を使うなとか、平気で言われていた。
魔導師だってことが周囲にバレたら、友達になるどころか、距離を置かれるのが当たり前。
距離を置かれるくらいなら可愛いもので、石を投げられ、棒で殴られても不思議じゃなかった。
一人の魔導師が、複数人の非魔導師に袋叩きに遭って死んだ、なんてニュースも珍しくなかった。
魔導師の国にいる魔導師達が、偉そうに幅を利かせれば利かせるほど。
世界各国にいる魔導師達は、自分の国での居場所をなくしていった。
やがて、とある国で、こんな政策が行われることになった。
「魔導師を、自分の国から一人残らず追放する」というものだった。
これを皮切りに、世界各国で似たような政策が…「魔導師は出ていけキャンペーン」みたいな運動が、爆発的に広がっていったのだ。
要するに、この政策は、あれだ。
魔導師は全員国から出ていけ、って。それだけ。
シンプルだが、残酷な宣告だ。
先祖代々その土地にいた人も、非魔導師の家族がその土地に残っている人も。
家族で自分だけが魔導師だった人も、非魔導師相手に商いをしていた人も。
それまで持っていたものを全て没収され、身一つで国外に追放されるのだ。
本人の意志とは関係なく。
僕も、この政策のせいで祖国を追い出された魔導師の一人だ。
とはいえ、僕は比較的ノーダメージだった。
確かに祖国を追放されはしたけど、僕には祖国で守りたいものは一つもなかった。
既に述べた通り、家族はいないし。
学校で友達くらいはいた…けれども、別に失って悲しむほどの仲ではなかった。
お互いにな。
僕にはリリスがいれば、それで良かった。
捨ててきた家族なんてどうでも良い。学校で軽く会話をする程度の友人も、どうでも良い。
リリスがいるところが、僕にとって家であり、居場所だった。
だから、僕は大して未練もなく、祖国を後にしたのだった。


