神殺しのクロノスタシスⅣ

「…ところで、すぐり君」

「んー?」

「そんなすぐり君の夢は何なの?」

…おっと。

これは難しい質問が来たな。

何だろうなー。ツキナとゴールインするのが夢ではあるけど。

そんなこと、本人には言えないし。

そもそも、俺作文って書いたことないから、どんなこと書いたら良いのか、分かんないんだよなー。

どうしたものかな。

「すぐり君は、大人になったら何になるの?」

シンプルで、とても難しい質問。

俺はこの質問に、どう答えたら良いのやら。

「…俺達の場合、何になりたいかって言うより、何になれるか、だよなー」

俺はツキナに聞こえないよう、小さくボソッと呟いた。