いちご畑かー。
お花畑〜とか言ってたんだし、いちご畑に憧れてもおかしくないよね。
「春になったら、見渡す限りいちごがたわわに実っててね〜、さながら!いちご狩り!みたいな!その場で好きなの摘んで、練乳をかけて、お腹い〜っぱい食べるの!」
ほうほう。
夢が広がるねー。
武士口調はもうやめたの?
「幸せだよ〜。想像しただけで幸せ!だから私、将来そんないちご畑を作るのが夢なんだ〜!」
少なくとも、白馬の王子と一緒に秘密のお花畑、よりは現実味がある夢だね。
俺は安心したよ。
あれに比べたらいちご畑くらい、全然らくしょー…。
…だけども。
「ねー、ツキナさ」
「何々〜?」
「ツキナって魔導師になるんじゃないの?いちご畑が夢なの?魔導師は?」
「…」
そんな無邪気な顔でポカンとされても…。
今思い出したんだろうか?
自分がイーニシュフェルト魔導学院の生徒だってことを?
「…そうであったー!!」
やっぱり今思い出したんだ。
おっそいなー…。可愛い。
「それは、それは、それはね?魔導師も夢だよちゃんと!」
「ツキナ魔導師になるの?なれるの?」
現状のツキナ、向かうところいちご農家だよ。
魔導師全然関係ない。
「なれるもん!それがしは、立派な聖魔騎士団魔導部隊の魔導師になる所存!」
そーなんだ。
「…それは副業?本業はいちご農家で…」
「逆、逆!本業が魔導師で、副業でいちご育てるの!」
やっぱりいちごは育てるんだ。
それは諦めきれないんだね。成程〜。
魔導師やりながらいちご育ててる人なんて、聞いたことないけど。
まールーデュニア聖王国だって広いし、中にはそういう人も…。
…いるのか?
「あうあう…。でもやっぱり、小論文にはちゃんと『魔導師になります』って書いた方が良いのかな?いちご育てたいなんて言ったら、イレース先生怒るかな?」
途端に不安になったらしいツキナ。
かなりの変化球だもんね、ツキナ…。恐らくクラスの大半が「立派な魔導師に…」とか言ってる中。
一人だけドヤ顔で、「いちごをたくさん育てて、セルフいちご狩りします!」なんて高らかに宣言したら。
君、今すぐ魔導学院じゃなくて、農業学校行きなよ、って言われそう。
…だけど、ツキナが農業学校に行ったら、俺が困るので。
「大丈夫でしょ、別に。将来、一生かけていちご農家やる訳じゃないんだし」
別にあの作文って、課題とは言ってるけど、成績に直接反映されるものじゃないんでしょ?
ただ、生徒の風紀?とやらを取り締まる為のもので。
将来の夢に限らず、目下の目標を書いても良いらしいし。
園芸部でいちご畑を作るのが目標です、って言えば。
「それだけで怒られたりしないよ、きっと。だいじょぶだいじょぶ」
「そ、そうかなっ…。なら良かった!」
ツキナは気にせず、自分の夢の為に邁進してくれ。
お花畑〜とか言ってたんだし、いちご畑に憧れてもおかしくないよね。
「春になったら、見渡す限りいちごがたわわに実っててね〜、さながら!いちご狩り!みたいな!その場で好きなの摘んで、練乳をかけて、お腹い〜っぱい食べるの!」
ほうほう。
夢が広がるねー。
武士口調はもうやめたの?
「幸せだよ〜。想像しただけで幸せ!だから私、将来そんないちご畑を作るのが夢なんだ〜!」
少なくとも、白馬の王子と一緒に秘密のお花畑、よりは現実味がある夢だね。
俺は安心したよ。
あれに比べたらいちご畑くらい、全然らくしょー…。
…だけども。
「ねー、ツキナさ」
「何々〜?」
「ツキナって魔導師になるんじゃないの?いちご畑が夢なの?魔導師は?」
「…」
そんな無邪気な顔でポカンとされても…。
今思い出したんだろうか?
自分がイーニシュフェルト魔導学院の生徒だってことを?
「…そうであったー!!」
やっぱり今思い出したんだ。
おっそいなー…。可愛い。
「それは、それは、それはね?魔導師も夢だよちゃんと!」
「ツキナ魔導師になるの?なれるの?」
現状のツキナ、向かうところいちご農家だよ。
魔導師全然関係ない。
「なれるもん!それがしは、立派な聖魔騎士団魔導部隊の魔導師になる所存!」
そーなんだ。
「…それは副業?本業はいちご農家で…」
「逆、逆!本業が魔導師で、副業でいちご育てるの!」
やっぱりいちごは育てるんだ。
それは諦めきれないんだね。成程〜。
魔導師やりながらいちご育ててる人なんて、聞いたことないけど。
まールーデュニア聖王国だって広いし、中にはそういう人も…。
…いるのか?
「あうあう…。でもやっぱり、小論文にはちゃんと『魔導師になります』って書いた方が良いのかな?いちご育てたいなんて言ったら、イレース先生怒るかな?」
途端に不安になったらしいツキナ。
かなりの変化球だもんね、ツキナ…。恐らくクラスの大半が「立派な魔導師に…」とか言ってる中。
一人だけドヤ顔で、「いちごをたくさん育てて、セルフいちご狩りします!」なんて高らかに宣言したら。
君、今すぐ魔導学院じゃなくて、農業学校行きなよ、って言われそう。
…だけど、ツキナが農業学校に行ったら、俺が困るので。
「大丈夫でしょ、別に。将来、一生かけていちご農家やる訳じゃないんだし」
別にあの作文って、課題とは言ってるけど、成績に直接反映されるものじゃないんでしょ?
ただ、生徒の風紀?とやらを取り締まる為のもので。
将来の夢に限らず、目下の目標を書いても良いらしいし。
園芸部でいちご畑を作るのが目標です、って言えば。
「それだけで怒られたりしないよ、きっと。だいじょぶだいじょぶ」
「そ、そうかなっ…。なら良かった!」
ツキナは気にせず、自分の夢の為に邁進してくれ。


