――――――…一方。
下校時刻を過ぎ、外が暗くなり、そろそろ学生寮の消灯時間がやって来るという、その頃。
僕は自分の部屋にこもって、作業に熱中していた。
「…えーっと。あのー…」
「…」
あまりに没頭していたので、後ろからルームメイトに声をかけられたことにも、僕は気づかなかった。
黙々。
「…あのー…。ねぇ、ちょっと…良いかな?」
「…」
「もしもーし…あの…。おーい…」
「…」
黙々。
…よし、良い感じに出来た。
「あとは、骨を飾り付けたら完成だ」
と、いう僕の独り言に。
「えっ、骨!?」
と、ルームメイトが大声をあげたことで、僕はようやく気がついた。
振り向くと、ルームメイトのユイト・ランドルフが、愕然とした様子でこちらを見ていた。
…?
僕、何か変なことでも言った?
「どうかした?」
「え?いや、その…」
「何かあったの?」
何だか挙動不審みたいだけど。
「あのさ…その、さっきから、何してるの…?」
ストレートに、ユイトが聞いてきた。
何をしてるのかって、そんなの見ての通り。
「生徒手帳をデコってるんだ」
僕は、作りかけの生徒手帳カバーを見せた。
我ながら、自分で言うのも何だけど、良い出来だと思う。
「せ、生徒手帳を…?」
「うん。今クラスで流行ってるんだって。皆お互いに生徒手帳見せ合ってるから、僕もその時代の流れに乗ろうと思って」
協調性は大事だって、羽久も言ってたしね。
僕はクラスメイトとの協調性を保つ為、自らクラスの流行りに乗っかってみた。
その結果が、このデコレーション生徒手帳だ。
生徒手帳をこんな風に飾ることに、何の意味があるのかは分からないけど。
クラスメイトが嬉しそうにやっていることなんだから、きっと何か意味はあるのだろう。
下校時刻を過ぎ、外が暗くなり、そろそろ学生寮の消灯時間がやって来るという、その頃。
僕は自分の部屋にこもって、作業に熱中していた。
「…えーっと。あのー…」
「…」
あまりに没頭していたので、後ろからルームメイトに声をかけられたことにも、僕は気づかなかった。
黙々。
「…あのー…。ねぇ、ちょっと…良いかな?」
「…」
「もしもーし…あの…。おーい…」
「…」
黙々。
…よし、良い感じに出来た。
「あとは、骨を飾り付けたら完成だ」
と、いう僕の独り言に。
「えっ、骨!?」
と、ルームメイトが大声をあげたことで、僕はようやく気がついた。
振り向くと、ルームメイトのユイト・ランドルフが、愕然とした様子でこちらを見ていた。
…?
僕、何か変なことでも言った?
「どうかした?」
「え?いや、その…」
「何かあったの?」
何だか挙動不審みたいだけど。
「あのさ…その、さっきから、何してるの…?」
ストレートに、ユイトが聞いてきた。
何をしてるのかって、そんなの見ての通り。
「生徒手帳をデコってるんだ」
僕は、作りかけの生徒手帳カバーを見せた。
我ながら、自分で言うのも何だけど、良い出来だと思う。
「せ、生徒手帳を…?」
「うん。今クラスで流行ってるんだって。皆お互いに生徒手帳見せ合ってるから、僕もその時代の流れに乗ろうと思って」
協調性は大事だって、羽久も言ってたしね。
僕はクラスメイトとの協調性を保つ為、自らクラスの流行りに乗っかってみた。
その結果が、このデコレーション生徒手帳だ。
生徒手帳をこんな風に飾ることに、何の意味があるのかは分からないけど。
クラスメイトが嬉しそうにやっていることなんだから、きっと何か意味はあるのだろう。


