巨大りんご砲を、何とか回避したと思いきや。
「ウ…ガォォォォォ!!」
「はぁ!?」
今度は、大量の割れたガラスの破片を召喚した。
何だあれは?もしかして、割れた鏡?
一応、童話の白雪姫をあやかっているようだが。
ここまで怪獣のように暴れたんじゃ、もう童話どころではない。
なんて殺意の高い白雪姫なんだ。継母なんか目じゃないぞ。
「ギャオォォォォォォ!!」
「くっ…!」
次々と繰り出される破片を、俺は懸命に躱した。
それでも、細切れのように降り注ぐ鏡の破片。
しかも、何故か俺の方にばかり集中砲火だ。
俺の方が勝てそうと思っているのだろうか?
正解だが。
「羽久!」
「大丈夫だ!」
心配して声をかけるシルナに、強がってみたは良いものの。
「eimt…ptos!」
時魔法で白雪姫の動きを止めようにも、止まってくれるのは僅かな時間のみ。
その間に体勢を整えようとするのだが、すぐさま魔法を解除した白雪姫が、怒涛のような攻撃を仕掛けてくる。
そのせいで、俺は防戦一方だ。
とにかく、逃げるのに必死。
「ちっ…」
しかも、白雪姫の動きは止められても、無数のりんご砲や、鏡の破片までは全て止めきれない。
こいつ、いつまでこんなめちゃくちゃな動きが出来るんだ?
大量の魔力に物を言わせた物量攻撃が、いつまでも止まない。
これじゃ、いずれ押し切られる。
魔力が底を突くということがないのか、この化け物は。
まぁ、生身の人間ではなく、人形だからな。
疲れるということは知らないし、いつでも全力フルスロットルで動けるのだろう。
このチートめ。
だったら…。
「eimt…ot eccelerata」
一息に、攻撃を叩き込むまで。
俺は時魔法で自分の身体を加速させた。
いつも使う、俺の時魔法の十八番だ。
自分を極限まで加速させて、一気に敵の懐に潜り込む。
俺は瞬時に白雪姫の背後に回って肉薄し、その背中から土手っ腹に向かって、
「sarknesd」
渾身の、魔力の塊を撃ち込んだ。
ミシミシベキベキ音がして、白雪姫の胴体のど真ん中に、巨大な風穴が空いた。
よし、ようやく攻撃が入った。
これでもう動けま、
「羽久!!」
「はっ!?」
動けないだろう、と思ったのも束の間。
背中を向けていた白雪姫の首が、ギュンッ、と回って、こちらを向いた。
気色悪っ!
おまけに。
「ゴォアァァァァァ!!」
「!?」
「羽久っ!!」
ガパッ、と口を開けた白雪姫の口から。
巨大りんご砲が、俺に向かって炸裂した。
「ウ…ガォォォォォ!!」
「はぁ!?」
今度は、大量の割れたガラスの破片を召喚した。
何だあれは?もしかして、割れた鏡?
一応、童話の白雪姫をあやかっているようだが。
ここまで怪獣のように暴れたんじゃ、もう童話どころではない。
なんて殺意の高い白雪姫なんだ。継母なんか目じゃないぞ。
「ギャオォォォォォォ!!」
「くっ…!」
次々と繰り出される破片を、俺は懸命に躱した。
それでも、細切れのように降り注ぐ鏡の破片。
しかも、何故か俺の方にばかり集中砲火だ。
俺の方が勝てそうと思っているのだろうか?
正解だが。
「羽久!」
「大丈夫だ!」
心配して声をかけるシルナに、強がってみたは良いものの。
「eimt…ptos!」
時魔法で白雪姫の動きを止めようにも、止まってくれるのは僅かな時間のみ。
その間に体勢を整えようとするのだが、すぐさま魔法を解除した白雪姫が、怒涛のような攻撃を仕掛けてくる。
そのせいで、俺は防戦一方だ。
とにかく、逃げるのに必死。
「ちっ…」
しかも、白雪姫の動きは止められても、無数のりんご砲や、鏡の破片までは全て止めきれない。
こいつ、いつまでこんなめちゃくちゃな動きが出来るんだ?
大量の魔力に物を言わせた物量攻撃が、いつまでも止まない。
これじゃ、いずれ押し切られる。
魔力が底を突くということがないのか、この化け物は。
まぁ、生身の人間ではなく、人形だからな。
疲れるということは知らないし、いつでも全力フルスロットルで動けるのだろう。
このチートめ。
だったら…。
「eimt…ot eccelerata」
一息に、攻撃を叩き込むまで。
俺は時魔法で自分の身体を加速させた。
いつも使う、俺の時魔法の十八番だ。
自分を極限まで加速させて、一気に敵の懐に潜り込む。
俺は瞬時に白雪姫の背後に回って肉薄し、その背中から土手っ腹に向かって、
「sarknesd」
渾身の、魔力の塊を撃ち込んだ。
ミシミシベキベキ音がして、白雪姫の胴体のど真ん中に、巨大な風穴が空いた。
よし、ようやく攻撃が入った。
これでもう動けま、
「羽久!!」
「はっ!?」
動けないだろう、と思ったのも束の間。
背中を向けていた白雪姫の首が、ギュンッ、と回って、こちらを向いた。
気色悪っ!
おまけに。
「ゴォアァァァァァ!!」
「!?」
「羽久っ!!」
ガパッ、と口を開けた白雪姫の口から。
巨大りんご砲が、俺に向かって炸裂した。


