その前に、俺の時魔法も。
俺の時魔法も、あの白雪姫、いきなり解いたよな?
一応効くには効いたけど、長時間は効かなかった。
でも令月とすぐりの魔法は、僅かも通ることなく、なかったことにされた。
これはどういうことだ。
何故俺の魔法だけは通じて、令月とすぐりの魔法は通用しないんだ?
そういえばさっき、シルナかビビり散らしながら、何か言ってた気が…。
と、考えていると。
「rhundet」
イレースが、お得意の雷魔法を発動させ。
白雪姫の脳天に、直接裁きの雷を叩き込んだ。
が。
その魔法も、白雪姫の身体に届く寸前、霧のように消えた。
まただ。魔法が通じない。
「…魔法を通さないんですか?あの木偶の坊は」
木偶の坊呼ばわり。
「いや、でも俺の時魔法は効いたんだ。効いた時間は短かったけど、確かに効いた」
それなのに、何故他の人間の魔法は通さない?
すると、シルナが。
「やっぱり…記憶にある通りだ」
と、意味深なことを言った。
さっきまで、ホラー映画的展開にビビりまくっていたシルナだが。
ようやく正気に戻ったか。
「どういうことだ?シルナ」
「以前…里の子供達が『白雪姫と七人の小人』で遊んだときも、白雪姫は暴走したんだよ」
ってことは、当時の里の子供達も、このホラー白雪姫を見たのか。
トラウマになっただろうな。
「何で暴走するんだよ。何が悪いんだ?」
「『白雪姫と七人の小人』は、ルールに従わなきゃならないんだ。ルールに則って扱えば、白雪姫が暴走することはない。使用者が『白雪姫と七人の小人』のルールに違反したとき、白雪姫は間違った形で目を覚まし、こうして暴走する」
ルールに違反した…。
それはつまり…。
「ナジュが契約半ばで、水色小人を泣かせて返したり…。さっき珠蓮が、茨の指輪を引きちぎったのが、あれがルール違反か?」
「…多分ね」
成程。確かにルール違反だな。
「そうか。俺のせいなのか…。それは申し訳ない」
「いや、珠蓮のせいじゃないから」
その前に、既にナジュがルール違反かましてるから。
もうその時点で、白雪姫が暴走することは決まっていたのだ。
「本来なら、ルール違反をしたからって、こんな風に暴走したりはしない」
そりゃそうだ。
遊ぶのは子供なんだから。子供が必ずしも、ルールを守って玩具を使うとは限らない。
大人のナジュだって、当たり前のようにルール違反したんだから。
「でも…この『白雪姫と七人の小人』は、失敗作なんだ。色んな意味で…」
「色んな意味って、どういう意味だよ?」
「まず、契約者以外の…」
と、シルナが言いかけたとき。
「ギャオォォォォ!!」
再び、白雪姫が雄叫びをあげて、襲いかかってきた。
俺の時魔法も、あの白雪姫、いきなり解いたよな?
一応効くには効いたけど、長時間は効かなかった。
でも令月とすぐりの魔法は、僅かも通ることなく、なかったことにされた。
これはどういうことだ。
何故俺の魔法だけは通じて、令月とすぐりの魔法は通用しないんだ?
そういえばさっき、シルナかビビり散らしながら、何か言ってた気が…。
と、考えていると。
「rhundet」
イレースが、お得意の雷魔法を発動させ。
白雪姫の脳天に、直接裁きの雷を叩き込んだ。
が。
その魔法も、白雪姫の身体に届く寸前、霧のように消えた。
まただ。魔法が通じない。
「…魔法を通さないんですか?あの木偶の坊は」
木偶の坊呼ばわり。
「いや、でも俺の時魔法は効いたんだ。効いた時間は短かったけど、確かに効いた」
それなのに、何故他の人間の魔法は通さない?
すると、シルナが。
「やっぱり…記憶にある通りだ」
と、意味深なことを言った。
さっきまで、ホラー映画的展開にビビりまくっていたシルナだが。
ようやく正気に戻ったか。
「どういうことだ?シルナ」
「以前…里の子供達が『白雪姫と七人の小人』で遊んだときも、白雪姫は暴走したんだよ」
ってことは、当時の里の子供達も、このホラー白雪姫を見たのか。
トラウマになっただろうな。
「何で暴走するんだよ。何が悪いんだ?」
「『白雪姫と七人の小人』は、ルールに従わなきゃならないんだ。ルールに則って扱えば、白雪姫が暴走することはない。使用者が『白雪姫と七人の小人』のルールに違反したとき、白雪姫は間違った形で目を覚まし、こうして暴走する」
ルールに違反した…。
それはつまり…。
「ナジュが契約半ばで、水色小人を泣かせて返したり…。さっき珠蓮が、茨の指輪を引きちぎったのが、あれがルール違反か?」
「…多分ね」
成程。確かにルール違反だな。
「そうか。俺のせいなのか…。それは申し訳ない」
「いや、珠蓮のせいじゃないから」
その前に、既にナジュがルール違反かましてるから。
もうその時点で、白雪姫が暴走することは決まっていたのだ。
「本来なら、ルール違反をしたからって、こんな風に暴走したりはしない」
そりゃそうだ。
遊ぶのは子供なんだから。子供が必ずしも、ルールを守って玩具を使うとは限らない。
大人のナジュだって、当たり前のようにルール違反したんだから。
「でも…この『白雪姫と七人の小人』は、失敗作なんだ。色んな意味で…」
「色んな意味って、どういう意味だよ?」
「まず、契約者以外の…」
と、シルナが言いかけたとき。
「ギャオォォォォ!!」
再び、白雪姫が雄叫びをあげて、襲いかかってきた。


