恐らく相当急いだのだろう。
ナジュは、ほんの30分かそこらで戻ってきた。
早いな。
が、その間にこちらも、たこ焼き器の準備をしておいたぞ。
長く使われてないせいで、ちょっと埃被ってたから。綺麗に洗っといた。
「さて、それじゃあたこ焼き…焼きますか」
そう言って、ナジュはテキパキと生地を混ぜ始めた。
「じゃあ、僕材料切るね」
と、包丁を持つ天音。
俺も手伝おう。出来ることを。
えぇと…。こっちがソーセージ…こっちがチーズ。これは…お餅?
色々あるんだな。
「絶対たこだけじゃ満足しないと思って。色々買ってきたんですよ」
生地をかき混ぜながら、ナジュがそう言った。
成程。その判断は、絶対正しいと思うぞ。
我儘帝王が、たこだけで満足するはずがない。
熱したたこ焼き器に、生地を流し入れ、天かすや、刻んだネギ、紅生姜を散らす。
すげー本格的。
それをテキパキ作れる、ナジュが凄いと思う。
それなのに恩知らず小人は、作ってる様子には全く興味がないようで。
こちらに背を向けて、スナック菓子を齧りながら、寝そべって漫画読んでる。
食事の前に菓子を食べるとは、なんてマナーのなってない奴だ。
こっちは苦労して作ってるんだから、少しでもその様子を見ろよ。
たこ焼きにしてもそうめんにしても、霞で出来てんじゃねぇんだぞ。
と、俺が苛ついている間に。
「焼けました」
こんがりと良い色に焼けたたこ焼きを、専用の容器に盛る。
おぉ。お店で買ったたこ焼きみたい。ちょっと小さいけど。
そこにソースとマヨネーズ、青のり、鰹節をかけると、本当にお店のたこ焼きだ。
上手に作るもんだなぁ。
「はい、たこ焼き。焼き上がったよ」
天音が、焼き立てアツアツのたこ焼きを、ピンク小人に持っていった。
するとピンク小人は、のろのろ起き上がった。
「何だ、ようやくか〜…。全く遅いんだから…」
黙って食えこの野郎。
「熱くて食べられないよ。ちゃんと冷まして」
「あ、ごめん…」
軽く仰いで湯気を飛ばし、少し冷ましてたこ焼きを渡す。
爪楊枝付きで。
すると。
「もぐもぐ…んん?」
あ?
たこ焼きを齧った小人は、顔をしかめて首を傾げた。
何だよ、今度は。
ご要望通りの、完璧なたこ焼きだろうが。何処に難癖をつけるところがあるんだ?
「これ、たこ入ってる?」
「え?入ってるよ、ちゃんと大きめに切った奴を…」
たこが小さかったら、絶対文句言うに決まってるから。
文句を言われないくらい、存在感のあるたこのぶつ切りを入れた。
しかし。
「僕、たこ嫌いなんだけど?」
お前、もう一生たこ焼き食うな。
焼きの部分だけ食ってろ。
ナジュは、ほんの30分かそこらで戻ってきた。
早いな。
が、その間にこちらも、たこ焼き器の準備をしておいたぞ。
長く使われてないせいで、ちょっと埃被ってたから。綺麗に洗っといた。
「さて、それじゃあたこ焼き…焼きますか」
そう言って、ナジュはテキパキと生地を混ぜ始めた。
「じゃあ、僕材料切るね」
と、包丁を持つ天音。
俺も手伝おう。出来ることを。
えぇと…。こっちがソーセージ…こっちがチーズ。これは…お餅?
色々あるんだな。
「絶対たこだけじゃ満足しないと思って。色々買ってきたんですよ」
生地をかき混ぜながら、ナジュがそう言った。
成程。その判断は、絶対正しいと思うぞ。
我儘帝王が、たこだけで満足するはずがない。
熱したたこ焼き器に、生地を流し入れ、天かすや、刻んだネギ、紅生姜を散らす。
すげー本格的。
それをテキパキ作れる、ナジュが凄いと思う。
それなのに恩知らず小人は、作ってる様子には全く興味がないようで。
こちらに背を向けて、スナック菓子を齧りながら、寝そべって漫画読んでる。
食事の前に菓子を食べるとは、なんてマナーのなってない奴だ。
こっちは苦労して作ってるんだから、少しでもその様子を見ろよ。
たこ焼きにしてもそうめんにしても、霞で出来てんじゃねぇんだぞ。
と、俺が苛ついている間に。
「焼けました」
こんがりと良い色に焼けたたこ焼きを、専用の容器に盛る。
おぉ。お店で買ったたこ焼きみたい。ちょっと小さいけど。
そこにソースとマヨネーズ、青のり、鰹節をかけると、本当にお店のたこ焼きだ。
上手に作るもんだなぁ。
「はい、たこ焼き。焼き上がったよ」
天音が、焼き立てアツアツのたこ焼きを、ピンク小人に持っていった。
するとピンク小人は、のろのろ起き上がった。
「何だ、ようやくか〜…。全く遅いんだから…」
黙って食えこの野郎。
「熱くて食べられないよ。ちゃんと冷まして」
「あ、ごめん…」
軽く仰いで湯気を飛ばし、少し冷ましてたこ焼きを渡す。
爪楊枝付きで。
すると。
「もぐもぐ…んん?」
あ?
たこ焼きを齧った小人は、顔をしかめて首を傾げた。
何だよ、今度は。
ご要望通りの、完璧なたこ焼きだろうが。何処に難癖をつけるところがあるんだ?
「これ、たこ入ってる?」
「え?入ってるよ、ちゃんと大きめに切った奴を…」
たこが小さかったら、絶対文句言うに決まってるから。
文句を言われないくらい、存在感のあるたこのぶつ切りを入れた。
しかし。
「僕、たこ嫌いなんだけど?」
お前、もう一生たこ焼き食うな。
焼きの部分だけ食ってろ。


