「確かに、いつもなら避けられそうなもんだけど…。これだけは、当たるようプログラムされてるって言うか…不思議と避けられないんだ」
「…」
「降ってきて、『あ、やべぇ!』と思って、ゴツンと当たるまでが一連の流れ、みたいになっててさ…。避けようとしても足が硬直して動かないし、そもそも避けようという発想がない」
…それもそうだろう。
避けられてしまったら、不幸な目に遭えない。
「成程…。上手いこと出来てるもんですね」
「そうなんだよ…」
「ちなみに、今日は松葉杖ついてますけど、その足首はどうしたんですか?」
「階段から落ちた」
酷い。
あんまりだ。
「それはまた…一周回って、シンプルな怪我ですね」
「しかも、階段の一番上から落ちたんだぞ…。数段踏み外すとかじゃなくて…」
最初の頃は、数段踏み外すだけだったのに。
今となっては、二階から一階に真っ逆さま。
大怪我どころか、打ちどころによっては命さえ危ない事故だ。
死なせてしまったら、むしろ怒りどころではなくなるから、死ぬことはないと分かっていても…。
「じゃあ、腕を吊ってるのは?そのときの怪我ですか」
「いや、これは…実技授業のときに、魔導人形が暴走して…」
「…もうめちゃくちゃですね」
「そうなんだよ…」
意志を持たないはずの魔導人形が、何故暴走するのか。
何者かの悪意が働いているとしか思えない。
そう、赤い小人の悪意が。
「ついでに肋骨も折れたからな…。いたたた…息吸うと痛い」
「そりゃそうでしょうね」
「今…頭の上にナパーム弾が落ちてきても、俺は驚かないよ」
「今羽久さんの上にナパーム弾が落ちてきたら、僕達も巻き添えになるんで…。落ちてくるとしたら、一人になったときじゃないですか?」
「そうか。じゃあ…一人にはならないようにしよう」
あながち冗談に聞こえないから、恐ろしい。
羽久さんが今一人になったら、何が起きるか。
一人でなくても、こんなに酷い目に遭っているというのに。
「元気出して、羽久。チョコあげるから」
シルナ学院長が、いつも通りチョコレートの差し入れで、羽久さんに元気を出してもらおうとしたが。
「いや待て。チョコは要らない」
「え!?何で?元気出るよ!?」
「思い出せよ。この五日間、俺がチョコレートのせいでどんな目に遭ったか」
あっ…。
それは…あまり思い出したくない。
「…」
「降ってきて、『あ、やべぇ!』と思って、ゴツンと当たるまでが一連の流れ、みたいになっててさ…。避けようとしても足が硬直して動かないし、そもそも避けようという発想がない」
…それもそうだろう。
避けられてしまったら、不幸な目に遭えない。
「成程…。上手いこと出来てるもんですね」
「そうなんだよ…」
「ちなみに、今日は松葉杖ついてますけど、その足首はどうしたんですか?」
「階段から落ちた」
酷い。
あんまりだ。
「それはまた…一周回って、シンプルな怪我ですね」
「しかも、階段の一番上から落ちたんだぞ…。数段踏み外すとかじゃなくて…」
最初の頃は、数段踏み外すだけだったのに。
今となっては、二階から一階に真っ逆さま。
大怪我どころか、打ちどころによっては命さえ危ない事故だ。
死なせてしまったら、むしろ怒りどころではなくなるから、死ぬことはないと分かっていても…。
「じゃあ、腕を吊ってるのは?そのときの怪我ですか」
「いや、これは…実技授業のときに、魔導人形が暴走して…」
「…もうめちゃくちゃですね」
「そうなんだよ…」
意志を持たないはずの魔導人形が、何故暴走するのか。
何者かの悪意が働いているとしか思えない。
そう、赤い小人の悪意が。
「ついでに肋骨も折れたからな…。いたたた…息吸うと痛い」
「そりゃそうでしょうね」
「今…頭の上にナパーム弾が落ちてきても、俺は驚かないよ」
「今羽久さんの上にナパーム弾が落ちてきたら、僕達も巻き添えになるんで…。落ちてくるとしたら、一人になったときじゃないですか?」
「そうか。じゃあ…一人にはならないようにしよう」
あながち冗談に聞こえないから、恐ろしい。
羽久さんが今一人になったら、何が起きるか。
一人でなくても、こんなに酷い目に遭っているというのに。
「元気出して、羽久。チョコあげるから」
シルナ学院長が、いつも通りチョコレートの差し入れで、羽久さんに元気を出してもらおうとしたが。
「いや待て。チョコは要らない」
「え!?何で?元気出るよ!?」
「思い出せよ。この五日間、俺がチョコレートのせいでどんな目に遭ったか」
あっ…。
それは…あまり思い出したくない。


