今回の結婚式に当たって、衣装を貸してくれたのは、このルシェリート夫妻である。
シュニィとベリクリーデはともかく、俺とアトラスではサイズが合わないので、若干手直しさせてもらったが。
まさかこのタキシードも、偽装結婚式の為に使われることになるとは、思ってなかっただろうなぁ。
「とても素敵ですよ、ジュリスさん」
「そりゃどーも…」
そういうことは、お宅の旦那に言ってやってくれ。
俺に言われても、誰得でしかない。
しかも、シュニィまで。
「いっそ、このまま本当に結婚されたらどうですか?」
にこりと微笑んで、とんでもないことを提案する。
下世話にも程があるぞ。
「冗談じゃねぇよ」
「そうですか?…案外、皆さん納得すると思いますけど…」
俺が一番納得しねぇよ。
勝手に外堀を埋めてくるんじゃねぇ。
「それで?そんなことより、ベリクリーデはどうしてる?」
結婚式の主役は、何と言っても新婦だ。
新郎なんて、お飾り的存在でしかない。
あのオレンジ小人だって、白雪姫ならぬ、ベリクリーデ姫のドレスアップに期待してるんだろうし。
…あいつは姫と呼ぶには、いささか淑やかさに欠けまくってるが。
「はい。さっきまでベリクリーデさんの控え室にいたんですが…もう、ほとんど準備は終わってますよ」
そうかい。
そりゃ良かった。
「招待客の皆さんも、会場に集まってますし…。あとはいよいよ、式を挙げるだけですね」
「…あ、そ…」
そんな微笑ましそうに言うなよ。
これが本物の結婚式ならめでたいが、そうじゃないんだからな。
憂鬱だ。憂鬱過ぎる。
「ジュリスさん、気持ちは分かりますが」
何の気持ちだよ?
幸せいっぱいの結婚式を挙げたお前達に、今の俺の気持ちが分かるか?
「でも、今日ばかりは、ベリクリーデさんを本当の花嫁だと思って接してください。さもないと…二回目は、今日よりももっと厳しくなります」
「…あぁ、そうだな」
真面目な話。
今日失敗して、例えギリギリ間に合って、期限内に二回目の結婚式を開けたとしても。
一度失敗している以上、オレンジ小人の目は厳しくなるだろうし。
俺達も追い詰められている分、余計緊張して、幸せな結婚式を演じるどころじゃなくなる。
まぁ、どっちにしても偽装結婚には変わりないので、幸せな結婚式は有り得ないんだが。
「それに、ベリクリーデさんは元々…あまり、演技派とは言えませんし…」
良くも悪くも、自分の欲求に素直過ぎるもんな。あいつは。
演技力なんて、欠片ほども期待する方が間違ってる。
「ジュリスさんが、上手く誘導してください」
「…分かってるよ…」
今日の結婚式が上手く行くかは、俺の両肩に懸かっていると言っても過言じゃないな。
全く、責任重大過ぎるだろ。
…何でこんなことになったんだかなぁ。
泣けてくる。
「皆でサポートするので…頑張ってください、ジュリスさん」
「…あぁ」
しかしこうなったら、もうやるしかない。
これも生き残る為だ。
だったら、死物狂いでやるしかないだろう。
シュニィとベリクリーデはともかく、俺とアトラスではサイズが合わないので、若干手直しさせてもらったが。
まさかこのタキシードも、偽装結婚式の為に使われることになるとは、思ってなかっただろうなぁ。
「とても素敵ですよ、ジュリスさん」
「そりゃどーも…」
そういうことは、お宅の旦那に言ってやってくれ。
俺に言われても、誰得でしかない。
しかも、シュニィまで。
「いっそ、このまま本当に結婚されたらどうですか?」
にこりと微笑んで、とんでもないことを提案する。
下世話にも程があるぞ。
「冗談じゃねぇよ」
「そうですか?…案外、皆さん納得すると思いますけど…」
俺が一番納得しねぇよ。
勝手に外堀を埋めてくるんじゃねぇ。
「それで?そんなことより、ベリクリーデはどうしてる?」
結婚式の主役は、何と言っても新婦だ。
新郎なんて、お飾り的存在でしかない。
あのオレンジ小人だって、白雪姫ならぬ、ベリクリーデ姫のドレスアップに期待してるんだろうし。
…あいつは姫と呼ぶには、いささか淑やかさに欠けまくってるが。
「はい。さっきまでベリクリーデさんの控え室にいたんですが…もう、ほとんど準備は終わってますよ」
そうかい。
そりゃ良かった。
「招待客の皆さんも、会場に集まってますし…。あとはいよいよ、式を挙げるだけですね」
「…あ、そ…」
そんな微笑ましそうに言うなよ。
これが本物の結婚式ならめでたいが、そうじゃないんだからな。
憂鬱だ。憂鬱過ぎる。
「ジュリスさん、気持ちは分かりますが」
何の気持ちだよ?
幸せいっぱいの結婚式を挙げたお前達に、今の俺の気持ちが分かるか?
「でも、今日ばかりは、ベリクリーデさんを本当の花嫁だと思って接してください。さもないと…二回目は、今日よりももっと厳しくなります」
「…あぁ、そうだな」
真面目な話。
今日失敗して、例えギリギリ間に合って、期限内に二回目の結婚式を開けたとしても。
一度失敗している以上、オレンジ小人の目は厳しくなるだろうし。
俺達も追い詰められている分、余計緊張して、幸せな結婚式を演じるどころじゃなくなる。
まぁ、どっちにしても偽装結婚には変わりないので、幸せな結婚式は有り得ないんだが。
「それに、ベリクリーデさんは元々…あまり、演技派とは言えませんし…」
良くも悪くも、自分の欲求に素直過ぎるもんな。あいつは。
演技力なんて、欠片ほども期待する方が間違ってる。
「ジュリスさんが、上手く誘導してください」
「…分かってるよ…」
今日の結婚式が上手く行くかは、俺の両肩に懸かっていると言っても過言じゃないな。
全く、責任重大過ぎるだろ。
…何でこんなことになったんだかなぁ。
泣けてくる。
「皆でサポートするので…頑張ってください、ジュリスさん」
「…あぁ」
しかしこうなったら、もうやるしかない。
これも生き残る為だ。
だったら、死物狂いでやるしかないだろう。


