神殺しのクロノスタシスⅣ

ふざけんじゃねぇぞ?マジで。

と、何回思ったことか。

契約を強制されてから三日間、一番の被害者である俺も、結婚式の準備に駆り出された。

しかも俺、新郎役だからさ。新郎にしか出来ない準備を、色々やらされたよ。

結婚式特有の、煩雑で面倒な手続きをさ。

挙げ句新婦役は、こういう手続きには覿面疎いから、全部俺が肩代わりさせられ。

何で俺がこんなことしなきゃいけないんだ?と何回思ったか。

多分百回は思ってる。

しかし、現実は変わらない。

何者かの悪意に嵌ったかのように、俺は結婚式の準備をさせられ。

あれよあれよという間に、結婚式当日。

何が嬉しくて。

何が嬉しくて、ベリクリーデと結婚式を挙げなければならないのか。

と、愚痴りまくっていたら、同じく同僚のキュレムに、

「え?もう良いじゃん。この際本物の結婚式ってことにして、そのまま結婚すれば?」とか言われた。

なんてこと言うんだおぞましい。

別にベリクリーデが嫌いな訳じゃない。

嫌いだったら相棒なんかやってないし。

でも、そうじゃないだろ。

そうじゃないんだよ。

ベリクリーデは相棒だけど。大事な相棒だけど…しかし恋愛対象ではない。

越えられない壁が、そこにはある。

何だよ、その越えられない壁って、と聞かれたら困るけども。

そうじゃないんだよなぁ…。分かるだろうか?分かるだろうかこの気持ち。

いくら妹が可愛くて超シスコンの兄貴でも、だからって妹と結婚しようとは思わないだろ?そんな感じ。

ベリクリーデはこう…恋人と言うより、既に家族的な存在なので。

結婚式なんて、以ての外。

誰得だよ。いい加減にしろ畜生。

なんてものに付き合わされてるんだ、俺は。