「…小人、チェンジだ、チェンジ。別の人間にしろ」
苦し紛れに、ジュリスが必死の抵抗を見せる。
別の人間と言われても、別の人間に回されても困るだろ。
しかし。
「もう契約しちゃったから、無理だよ」
現実は非情である。
「それより良いの?急がなきゃ。七日後の期限は、もう始まってるんだよ?」
それどころか、脅しをかけてくる始末。
やっぱりムカつくわこの小人。
「僕の満足する結婚式じゃないと、その指輪は外さないからね。まずは二人共、白いタキシードに白いウェディングドレスで、大きなウェディングケーキを用意して〜」
そして、我儘を言い始める。
注文が多い。
「それから何と言っても、誓いの指輪!結婚式の醍醐味だよね〜」
うっとりと語るオレンジ小人。
「これぞ、『喜び』の真骨頂だ。結婚式以上の『喜び』なんて、他に存在しないからね!」
「…世界狭そうだね、この小人…」
「そりゃー、何万年も棺桶の中に閉じ込められてたら、そんな安直な考えになるのも当然じゃない?」
自分達はもう契約済みだからと、言いたい放題の元暗殺者組である。
確かに、結婚式だけが人生の喜びではないと、俺も思うけども。
メルヘン脳の小人には、そんな正論は通用しない。
「…悪夢だ…。悪夢…」
「じゅ、ジュリス君…。とりあえず、その…元気を出して」
ガックリと座り込んだままのジュリスに、シルナが声をかけた。
「気持ちは分かるけど、オレンジ小人の言う通り、もう七日間の期限は始まってるんだ。こうなった以上…やるしかない」
「…」
「本当の結婚式じゃないんだ。ただのパフォーマンスだと思って…何とか、お願い出来ないかな」
シルナ。
お前、丸め込むの上手いな。
「…分かったよ…」
諦めが早い、と言うか。
頭の切り替えが早いジュリスは、不満顔で、それでも頷いた。
床をぐりぐり殴ってたけど。
「どうせやらなきゃ殺されるんだ。他に選択肢はないだろ。…良いよ、ベリクリーデと結婚式、やれば良いんだろ」
…さすが。
腹を括ると強いよ、ジュリスは。
…で、一方の新婦、ベリクリーデは。
「結婚式って、そんなに楽しいものなんだ。じゃあ何回もやりたいね〜」
物凄く呑気だった。
そりゃまぁ、楽しいことなのかしれないが。
何回もやるものではないぞ、結婚式って。
新婦がこれでは、先が思いやられる…。
苦し紛れに、ジュリスが必死の抵抗を見せる。
別の人間と言われても、別の人間に回されても困るだろ。
しかし。
「もう契約しちゃったから、無理だよ」
現実は非情である。
「それより良いの?急がなきゃ。七日後の期限は、もう始まってるんだよ?」
それどころか、脅しをかけてくる始末。
やっぱりムカつくわこの小人。
「僕の満足する結婚式じゃないと、その指輪は外さないからね。まずは二人共、白いタキシードに白いウェディングドレスで、大きなウェディングケーキを用意して〜」
そして、我儘を言い始める。
注文が多い。
「それから何と言っても、誓いの指輪!結婚式の醍醐味だよね〜」
うっとりと語るオレンジ小人。
「これぞ、『喜び』の真骨頂だ。結婚式以上の『喜び』なんて、他に存在しないからね!」
「…世界狭そうだね、この小人…」
「そりゃー、何万年も棺桶の中に閉じ込められてたら、そんな安直な考えになるのも当然じゃない?」
自分達はもう契約済みだからと、言いたい放題の元暗殺者組である。
確かに、結婚式だけが人生の喜びではないと、俺も思うけども。
メルヘン脳の小人には、そんな正論は通用しない。
「…悪夢だ…。悪夢…」
「じゅ、ジュリス君…。とりあえず、その…元気を出して」
ガックリと座り込んだままのジュリスに、シルナが声をかけた。
「気持ちは分かるけど、オレンジ小人の言う通り、もう七日間の期限は始まってるんだ。こうなった以上…やるしかない」
「…」
「本当の結婚式じゃないんだ。ただのパフォーマンスだと思って…何とか、お願い出来ないかな」
シルナ。
お前、丸め込むの上手いな。
「…分かったよ…」
諦めが早い、と言うか。
頭の切り替えが早いジュリスは、不満顔で、それでも頷いた。
床をぐりぐり殴ってたけど。
「どうせやらなきゃ殺されるんだ。他に選択肢はないだろ。…良いよ、ベリクリーデと結婚式、やれば良いんだろ」
…さすが。
腹を括ると強いよ、ジュリスは。
…で、一方の新婦、ベリクリーデは。
「結婚式って、そんなに楽しいものなんだ。じゃあ何回もやりたいね〜」
物凄く呑気だった。
そりゃまぁ、楽しいことなのかしれないが。
何回もやるものではないぞ、結婚式って。
新婦がこれでは、先が思いやられる…。


