聖魔騎士団から応援を呼んで、まさかすぐに応援メンバーが契約者に選ばれるとは。
しかも、また同時に二人。
それも今度の小人は、結婚式をやれ、と命令してきている。
かなりこまかい注文をつけて、だ。
そして契約者は、選択の自由もなく…勝手に選ばれてしまった。
ジュリスとベリクリーデの二人に。
そりゃ確かに、二人共お伽噺の王子と姫もかくやという美男美女ではあるが。
ついでに言うと、天音が女装して、男として色々大切なプライド的なものを失うよりは、マシなのかもしれないが。
だからって、結婚式という、人生において重大な意味を持つであろうイベントを、勝手に他人に決められてしまうのは。
…。
…黄色小人の分も、オレンジぶん殴って良いだろうか?
勝手が過ぎるぞ。
「君達は理想の美男美女カップルだ!さぁ、二人の結婚式を見せておくれ」
「ちょっと待てよ!お前、何を勝手に決めてるんだ」
ジュリス、当然のブチギレ。
「ふざけんなよ。誰が結婚式なんかするか!ベリクリーデ、お前も何とか言ってやれ!」
「見て見てジュリス。茨で出来た指輪だ。チクチクするのかと思ったら、意外と大丈夫だね。つけてないみたい」
「話を聞けよ!」
ベリクリーデ、茨の指輪に夢中。
お前それ、七日後に自分を殺す指輪なんだぞ。分かってるか?
多分分かってない。
「お前、頼むから、今だけはまともになれ。まともになってくれよ」
「私は、いつもまともだよ?」
「何処が?良いか、俺達はこのままじゃ、この腹立つ小人の言うがままに、結婚式をやらされるんだぞ?」
「結婚式?誰が?」
「俺とお前だよ」
ジュリスが、迫真に迫った顔で訴えて、初めて。
自分の身に何が起きているのか、ようやく理解したようで。
「…」
と、ちょっと無言になったベリクリーデだが。
「…結婚式かぁ。初めてだな〜。楽しみだ」
ベリクリーデのこの言葉に、ジュリスは力なくその場に崩れ落ちた。
…ジュリス…。
今ばかりは、お前に全力同情するよ。
「惜しかったですね…。天音さんを合法的に女装させられるチャンスだったのに…」
「…そんなチャンスは、もう二度と、永遠に来なくて良いよ…」
ナジュの呟きに、天音が九死に一生を得たみたいな声で返事をした。
天音は救われたが、その代わりにジュリスという犠牲者が出た。
「くそ…。こんなことになるなら、シュニィとアトラスを止めるんじゃなかった…」
悔しげに言うジュリスである。
あ、確かに。
あの二人なら、既に夫婦だし、言うまでもなくラブラブだし。
もう一回結婚式やってくれと言われても、喜んで…いや、シュニィは恥ずかしがるだろうけど…少なくとも、アトラスは乗り気だったろうな。
…惜しい人を置いてきてしまったものだよ。
でもまさか、こんなお題を出されるなんて、夢にも思わなかったから…。
しかも、また同時に二人。
それも今度の小人は、結婚式をやれ、と命令してきている。
かなりこまかい注文をつけて、だ。
そして契約者は、選択の自由もなく…勝手に選ばれてしまった。
ジュリスとベリクリーデの二人に。
そりゃ確かに、二人共お伽噺の王子と姫もかくやという美男美女ではあるが。
ついでに言うと、天音が女装して、男として色々大切なプライド的なものを失うよりは、マシなのかもしれないが。
だからって、結婚式という、人生において重大な意味を持つであろうイベントを、勝手に他人に決められてしまうのは。
…。
…黄色小人の分も、オレンジぶん殴って良いだろうか?
勝手が過ぎるぞ。
「君達は理想の美男美女カップルだ!さぁ、二人の結婚式を見せておくれ」
「ちょっと待てよ!お前、何を勝手に決めてるんだ」
ジュリス、当然のブチギレ。
「ふざけんなよ。誰が結婚式なんかするか!ベリクリーデ、お前も何とか言ってやれ!」
「見て見てジュリス。茨で出来た指輪だ。チクチクするのかと思ったら、意外と大丈夫だね。つけてないみたい」
「話を聞けよ!」
ベリクリーデ、茨の指輪に夢中。
お前それ、七日後に自分を殺す指輪なんだぞ。分かってるか?
多分分かってない。
「お前、頼むから、今だけはまともになれ。まともになってくれよ」
「私は、いつもまともだよ?」
「何処が?良いか、俺達はこのままじゃ、この腹立つ小人の言うがままに、結婚式をやらされるんだぞ?」
「結婚式?誰が?」
「俺とお前だよ」
ジュリスが、迫真に迫った顔で訴えて、初めて。
自分の身に何が起きているのか、ようやく理解したようで。
「…」
と、ちょっと無言になったベリクリーデだが。
「…結婚式かぁ。初めてだな〜。楽しみだ」
ベリクリーデのこの言葉に、ジュリスは力なくその場に崩れ落ちた。
…ジュリス…。
今ばかりは、お前に全力同情するよ。
「惜しかったですね…。天音さんを合法的に女装させられるチャンスだったのに…」
「…そんなチャンスは、もう二度と、永遠に来なくて良いよ…」
ナジュの呟きに、天音が九死に一生を得たみたいな声で返事をした。
天音は救われたが、その代わりにジュリスという犠牲者が出た。
「くそ…。こんなことになるなら、シュニィとアトラスを止めるんじゃなかった…」
悔しげに言うジュリスである。
あ、確かに。
あの二人なら、既に夫婦だし、言うまでもなくラブラブだし。
もう一回結婚式やってくれと言われても、喜んで…いや、シュニィは恥ずかしがるだろうけど…少なくとも、アトラスは乗り気だったろうな。
…惜しい人を置いてきてしまったものだよ。
でもまさか、こんなお題を出されるなんて、夢にも思わなかったから…。


