こ、いつ…。
「さぁ、令月君。他には何が欲しいかな?魔力もいくらでもあげるよ。すぐり君に劣るところは何もない」
にこにこと、令月を接待したその口で。
「対する君…すぐり君は本当駄目だな〜。唯一、色んな魔法が使えることだけが君の取り柄だったのに。今となっては、それも全く無用の長物になったね!」
平気な顔で、すぐりを貶す。
しかも、それだけではない。
「これじゃあ…えぇと、何だっけ。そう…『頭領様』にも捨てられて当然だね」
「…!」
その言葉に、令月もすぐりも、ハッとした。
俺達もそうだ。
こいつ、頭の中を覗いたときに…そんなことまで…。
そして、この二人のコンプレックスを刺激するには、それが一番…一番、効果的だ。
「『頭領様』も、すぐり君には幻滅してるだろうねー。こうなったら、君に良いところなんて一つもないもんね!ただの有象無象。褒めるところなんて何もない」
…。
「それに比べて令月君は凄いなぁ〜。今やどんな魔法でも使えて…。あ、でも?魔法が使えなかった頃から、その欠点を差し置いても、令月君の方がすぐり君より上だったんだっけ?」
…。
「ぷふふっ。これで完全に優劣がついたね〜。もう何の言い訳も出来ない。満場一致で、令月君の方が優秀だと証明されたね!」
…。
「ねぇ、今どんな気持ち?ねぇねぇ。自分が劣ってないっていう、たった一つの長所まで無意味になって、君の存在価値が全否定された訳だけど、今どんな気持ちなのかな?」
…。
「羨ましいよね〜。妬ましいよね〜。令月君は何でも持ってるのに、君はな〜んにも持ってない。ぷぷっ。みすぼらしいね〜」
…。
…こいつ。
さっきから、好き勝手言わせておけば…。
「お前、いい加減に…!」
もう、誰が止めても止まってやらない。
このムカつく小人をぶん殴らないことには、気が済まない。
俺が一歩前に出ようとしたら、その挙動に気づいた小人が、せせら笑うように言った。
「おっと、外野に手出しはさせないよ」
「っ…!?」
茨が蔓のように生えて、俺の行く手を阻んだ。
くそっ…。
「すぐり…!お前分かってるだろうな!?こんなクソ野郎の言うことを、真に受けるなよ!」
せめてもの抵抗に、俺はすぐりにそう叫んだ。
「そうだよ!こんな言葉に騙されないで。君には君の良さがあるんだ。令月君と比べることなんかない!」
シルナも俺と同様に、すぐりに向かって叫ぶ。
その通りだ。
こんな分かりやすい挑発に乗ったら、それこそ小人の思うがままだ。
「さぁ、令月君。他には何が欲しいかな?魔力もいくらでもあげるよ。すぐり君に劣るところは何もない」
にこにこと、令月を接待したその口で。
「対する君…すぐり君は本当駄目だな〜。唯一、色んな魔法が使えることだけが君の取り柄だったのに。今となっては、それも全く無用の長物になったね!」
平気な顔で、すぐりを貶す。
しかも、それだけではない。
「これじゃあ…えぇと、何だっけ。そう…『頭領様』にも捨てられて当然だね」
「…!」
その言葉に、令月もすぐりも、ハッとした。
俺達もそうだ。
こいつ、頭の中を覗いたときに…そんなことまで…。
そして、この二人のコンプレックスを刺激するには、それが一番…一番、効果的だ。
「『頭領様』も、すぐり君には幻滅してるだろうねー。こうなったら、君に良いところなんて一つもないもんね!ただの有象無象。褒めるところなんて何もない」
…。
「それに比べて令月君は凄いなぁ〜。今やどんな魔法でも使えて…。あ、でも?魔法が使えなかった頃から、その欠点を差し置いても、令月君の方がすぐり君より上だったんだっけ?」
…。
「ぷふふっ。これで完全に優劣がついたね〜。もう何の言い訳も出来ない。満場一致で、令月君の方が優秀だと証明されたね!」
…。
「ねぇ、今どんな気持ち?ねぇねぇ。自分が劣ってないっていう、たった一つの長所まで無意味になって、君の存在価値が全否定された訳だけど、今どんな気持ちなのかな?」
…。
「羨ましいよね〜。妬ましいよね〜。令月君は何でも持ってるのに、君はな〜んにも持ってない。ぷぷっ。みすぼらしいね〜」
…。
…こいつ。
さっきから、好き勝手言わせておけば…。
「お前、いい加減に…!」
もう、誰が止めても止まってやらない。
このムカつく小人をぶん殴らないことには、気が済まない。
俺が一歩前に出ようとしたら、その挙動に気づいた小人が、せせら笑うように言った。
「おっと、外野に手出しはさせないよ」
「っ…!?」
茨が蔓のように生えて、俺の行く手を阻んだ。
くそっ…。
「すぐり…!お前分かってるだろうな!?こんなクソ野郎の言うことを、真に受けるなよ!」
せめてもの抵抗に、俺はすぐりにそう叫んだ。
「そうだよ!こんな言葉に騙されないで。君には君の良さがあるんだ。令月君と比べることなんかない!」
シルナも俺と同様に、すぐりに向かって叫ぶ。
その通りだ。
こんな分かりやすい挑発に乗ったら、それこそ小人の思うがままだ。


