食べ物で釣っても駄目、お金で釣っても、宝石で釣っても駄目。
どうやら手強い相手と見た小人は、逆に令月に尋ねた。
「令月君は何が欲しいの?何をもらったら嬉しいの?何を手に入れたら、彼が嫉妬すると思う?」
すぐりを…嫉妬させるもの…。
そんなものは…。
「さぁ…。僕は何も要らないよ」
無欲の境地。
「困った子だなぁ…。じゃあ良いよ、君の心の中に、直接聞いてみるから」
え?
と、思ったそのとき。
黄色小人の茨が、令月とすぐりの頭に絡みついた。
え、ちょ、おい。
「何やってんだ!?」
「大丈夫、別に殺したりしないよ」
殺したりしないって、そういう問題じゃない。
「ただ、この子達の頭の中に、直接聞いてるだけだよ。君達は何が欲しいのか…。令月君に何を与えれば、すぐり君は令月君に嫉妬するのか…」
そんなことまで出来るのか。この気持ち悪い茨。
ナジュの読心魔法並みに陰湿だ。
「失礼な。僕の読心魔法は清廉潔白ですよ。それはもう清らかな、澄み切った清流のように…」
「うるせぇ」
濁り切った濁流だ、お前の読心魔法は。
それよりも。
「あぁ、そうなんだ、成程。それならそうと、最初から言ってよ」
あの謎茨で、令月とすぐりの頭の中を見た小人は。
例の、ムカつくにやけ顔を見せた。
何だよ。何が分かったって言うんだ。
「令月君。君に良いものをあげる」
「何?」
「はい」
小人は令月に、目に見えない何かを与えた。
…一体、何を与えたんだ?
「何したの?」
「君の欲しいものをあげたんだ」
「僕の欲しいもの?それは何?」
「分かってる癖に。魔導適性だよ」
…!
これには、令月も、俺も驚いた。
魔導適性…って…。
どうやら手強い相手と見た小人は、逆に令月に尋ねた。
「令月君は何が欲しいの?何をもらったら嬉しいの?何を手に入れたら、彼が嫉妬すると思う?」
すぐりを…嫉妬させるもの…。
そんなものは…。
「さぁ…。僕は何も要らないよ」
無欲の境地。
「困った子だなぁ…。じゃあ良いよ、君の心の中に、直接聞いてみるから」
え?
と、思ったそのとき。
黄色小人の茨が、令月とすぐりの頭に絡みついた。
え、ちょ、おい。
「何やってんだ!?」
「大丈夫、別に殺したりしないよ」
殺したりしないって、そういう問題じゃない。
「ただ、この子達の頭の中に、直接聞いてるだけだよ。君達は何が欲しいのか…。令月君に何を与えれば、すぐり君は令月君に嫉妬するのか…」
そんなことまで出来るのか。この気持ち悪い茨。
ナジュの読心魔法並みに陰湿だ。
「失礼な。僕の読心魔法は清廉潔白ですよ。それはもう清らかな、澄み切った清流のように…」
「うるせぇ」
濁り切った濁流だ、お前の読心魔法は。
それよりも。
「あぁ、そうなんだ、成程。それならそうと、最初から言ってよ」
あの謎茨で、令月とすぐりの頭の中を見た小人は。
例の、ムカつくにやけ顔を見せた。
何だよ。何が分かったって言うんだ。
「令月君。君に良いものをあげる」
「何?」
「はい」
小人は令月に、目に見えない何かを与えた。
…一体、何を与えたんだ?
「何したの?」
「君の欲しいものをあげたんだ」
「僕の欲しいもの?それは何?」
「分かってる癖に。魔導適性だよ」
…!
これには、令月も、俺も驚いた。
魔導適性…って…。


