とりあえず、棺桶の土を払って、学院長室の床に置く。
部屋の中に、古ぼけた棺桶がある。
めちゃくちゃシュールな光景である。
シルナは全然知らないと言い張るし、何なら俺も全く見覚えがないし。
それでも、出てきたモノがモノだけに、捨てておけば良いや、とも言えず。
…とりあえず人員を増やそうと、イレースと天音を招集し。
ようやく、冒頭に至る。
…。
…これ、何?
改めて聞くけど、マジで何なんだ?
「シルナ、本当にこれ、見覚えないのか?」
「ない!ないないないよ!何なのこれ?怖い!」
シルナは、何も事情を知らないどころか。
ホラー的展開かと思い込んで、俺の背中に隠れている。
卑怯な奴だなお前は。
「やっぱり呪われたりするのかな?」
「それは大丈夫じゃない?呪われるとしても、多分ナジュせんせーだよ。さっき腰掛けにしてたし」
罰当たりな奴だなナジュは。
こいつ、「いつ死んでも良い」って考えが根底にあるせいで、呪われても良いと思ってるだろ。
いっそ呪われて、もっと長生きしろ。
「何だろう…?誰かの悪戯かな…。それにしてはタチが悪いよね…」
と呟く、保健室からわざわざやって来た天音。
悪戯…にしても、意味分からんよな。
何で棺桶?
「さっき運んでみたところ、結構軽いんですよね。中身入ってるんでしょうか?」
「空っぽだったらつまらないね」
「…むしろ、中身が入ってたときの方が怖いだろ…」
令月、お前「つまらないね」ってけろっと言うけど。
これが本物の棺桶だとしたら、中に何が入ってると思ってるんだ?
身元不明のご遺体とかだったら、どうするんだよ。
事件だぞ。
だからこそ、シルナがぶるぶる震えているのだ。
すると。
「中身の推測なんて、してる時間が惜しいです」
怖いもの知らずのイレースが、きっぱりと言った。
「開けてみれば分かることです」
そう言って、棺桶の蓋に手を掛けた。
度胸があり過ぎる。
「ちょ、イレースちゃん危険だから!危険!危険!ピーッ!」
慌てふためくシルナ。
ピーって何だよ。警告音か?
「何も入ってないならそれで良し、骨が入ってるならそれでも良しです」
良くはねぇだろ。
「いずれにしても、こんなものに時間を食われている暇はありません。私は事務仕事で忙しいんです」
事務仕事>棺の中身だと言うのか。
イレースは、何の躊躇いもなく棺桶の蓋に手をかけ。
ガコッ、と音を立てて、棺桶の蓋を外した。
「ひぇ〜っ!怖い怖い!羽久助けて〜っ!」
ビビり散らかすシルナをよそに。
俺達は、棺桶の中身に釘付けになった。
「……………え?」
そして出てきたものに、一同、言葉を失った。
部屋の中に、古ぼけた棺桶がある。
めちゃくちゃシュールな光景である。
シルナは全然知らないと言い張るし、何なら俺も全く見覚えがないし。
それでも、出てきたモノがモノだけに、捨てておけば良いや、とも言えず。
…とりあえず人員を増やそうと、イレースと天音を招集し。
ようやく、冒頭に至る。
…。
…これ、何?
改めて聞くけど、マジで何なんだ?
「シルナ、本当にこれ、見覚えないのか?」
「ない!ないないないよ!何なのこれ?怖い!」
シルナは、何も事情を知らないどころか。
ホラー的展開かと思い込んで、俺の背中に隠れている。
卑怯な奴だなお前は。
「やっぱり呪われたりするのかな?」
「それは大丈夫じゃない?呪われるとしても、多分ナジュせんせーだよ。さっき腰掛けにしてたし」
罰当たりな奴だなナジュは。
こいつ、「いつ死んでも良い」って考えが根底にあるせいで、呪われても良いと思ってるだろ。
いっそ呪われて、もっと長生きしろ。
「何だろう…?誰かの悪戯かな…。それにしてはタチが悪いよね…」
と呟く、保健室からわざわざやって来た天音。
悪戯…にしても、意味分からんよな。
何で棺桶?
「さっき運んでみたところ、結構軽いんですよね。中身入ってるんでしょうか?」
「空っぽだったらつまらないね」
「…むしろ、中身が入ってたときの方が怖いだろ…」
令月、お前「つまらないね」ってけろっと言うけど。
これが本物の棺桶だとしたら、中に何が入ってると思ってるんだ?
身元不明のご遺体とかだったら、どうするんだよ。
事件だぞ。
だからこそ、シルナがぶるぶる震えているのだ。
すると。
「中身の推測なんて、してる時間が惜しいです」
怖いもの知らずのイレースが、きっぱりと言った。
「開けてみれば分かることです」
そう言って、棺桶の蓋に手を掛けた。
度胸があり過ぎる。
「ちょ、イレースちゃん危険だから!危険!危険!ピーッ!」
慌てふためくシルナ。
ピーって何だよ。警告音か?
「何も入ってないならそれで良し、骨が入ってるならそれでも良しです」
良くはねぇだろ。
「いずれにしても、こんなものに時間を食われている暇はありません。私は事務仕事で忙しいんです」
事務仕事>棺の中身だと言うのか。
イレースは、何の躊躇いもなく棺桶の蓋に手をかけ。
ガコッ、と音を立てて、棺桶の蓋を外した。
「ひぇ〜っ!怖い怖い!羽久助けて〜っ!」
ビビり散らかすシルナをよそに。
俺達は、棺桶の中身に釘付けになった。
「……………え?」
そして出てきたものに、一同、言葉を失った。


