すると。
「はいはーい。俺はさ〜」
チョコを貪っていたすぐりが、片手を上げた。
まさかの生徒の意見。
「何でお前まで、ちゃっかり自分の意見を反映してもらおうとしてんだよ」
「だって、さっき学院長せんせー、『ここにいる皆で話し合って決める』って言ったじゃん?」
ここにいる「教師皆で」って意味だよ。
だがまぁ、生徒目線の意見を聞いてみても良いかもしれない。
教師が生徒の為を思ってやったことでも、それが生徒にとって本当に有益かどうかは、生徒に聞いてみなければ分からない。
実は、全然見当違いなことしてるだけの可能性もあるしな。
一応、生徒目線で意見を聞いておくのもアリ、
「園芸部の畑を拡張して、そして耕運機を買う」
「却下」
生徒目線じゃなくて、園芸部目線じゃねーか。
論外。
「何でさ?あと雑草駆除用に、チェーンソーもほしーなー」
お前の欲しいものを買う為の奨励金じゃないんだよ。
あと、チェーンソーは危険だから駄目だ。
あれは免許がないと使えないんだよ。
除草剤で我慢しろ。
…ともあれ。
「園芸部贔屓は置いといて、部活の為に投資するのは、悪くないかもしれないな」
「えー。園芸部だけ贔屓してよ〜」
する訳ないだろ。
園芸部に投資するなら、他の部活動にも同じく費用を回す。
成程。備品を買うのも良いが、各部活動の部費を、ちょっとずつ上乗せするのも良いな。
少なくとも、生徒の為になる。
「僕も提案があるよ」
と、手を上げる令月。
この際だ。令月の意見も聞いておこう。
「よし、言ってみろ」
「学院の警護設備に投資するべきじゃないかと思う」
…ほう?
それはまた、斬新な意見だ。
「何で警備なんだ?」
「だって、この学院って、全体的に警備がザルだから」
グサッ。
「この間も、あっさり『サンクチュアリ』の侵入を許してたし、その前は『アメノミコト』に侵入されてたし」
『サンクチュアリ』はともかく、『アメノミコト』はさすがにノーカンにしてくれよ。
『アメノミコト』の侵入を防ごうと思ったら、学院全体を覆う巨大シェルターが必要になる。
そこまでしても、やっぱり平気で侵入してきそうだから怖い。
「とりあえず、学院を囲む塀の高さを五倍にしたらどうだろう?少しは防御力上がるよ」
「…断崖絶壁じゃねぇか…」
却下。それは却下だ。
陽の光も差さない学院になってしまう。
警護設備に投資するのは賛成だが、令月のやり方は駄目だ。
「はいはーい。俺はさ〜」
チョコを貪っていたすぐりが、片手を上げた。
まさかの生徒の意見。
「何でお前まで、ちゃっかり自分の意見を反映してもらおうとしてんだよ」
「だって、さっき学院長せんせー、『ここにいる皆で話し合って決める』って言ったじゃん?」
ここにいる「教師皆で」って意味だよ。
だがまぁ、生徒目線の意見を聞いてみても良いかもしれない。
教師が生徒の為を思ってやったことでも、それが生徒にとって本当に有益かどうかは、生徒に聞いてみなければ分からない。
実は、全然見当違いなことしてるだけの可能性もあるしな。
一応、生徒目線で意見を聞いておくのもアリ、
「園芸部の畑を拡張して、そして耕運機を買う」
「却下」
生徒目線じゃなくて、園芸部目線じゃねーか。
論外。
「何でさ?あと雑草駆除用に、チェーンソーもほしーなー」
お前の欲しいものを買う為の奨励金じゃないんだよ。
あと、チェーンソーは危険だから駄目だ。
あれは免許がないと使えないんだよ。
除草剤で我慢しろ。
…ともあれ。
「園芸部贔屓は置いといて、部活の為に投資するのは、悪くないかもしれないな」
「えー。園芸部だけ贔屓してよ〜」
する訳ないだろ。
園芸部に投資するなら、他の部活動にも同じく費用を回す。
成程。備品を買うのも良いが、各部活動の部費を、ちょっとずつ上乗せするのも良いな。
少なくとも、生徒の為になる。
「僕も提案があるよ」
と、手を上げる令月。
この際だ。令月の意見も聞いておこう。
「よし、言ってみろ」
「学院の警護設備に投資するべきじゃないかと思う」
…ほう?
それはまた、斬新な意見だ。
「何で警備なんだ?」
「だって、この学院って、全体的に警備がザルだから」
グサッ。
「この間も、あっさり『サンクチュアリ』の侵入を許してたし、その前は『アメノミコト』に侵入されてたし」
『サンクチュアリ』はともかく、『アメノミコト』はさすがにノーカンにしてくれよ。
『アメノミコト』の侵入を防ごうと思ったら、学院全体を覆う巨大シェルターが必要になる。
そこまでしても、やっぱり平気で侵入してきそうだから怖い。
「とりあえず、学院を囲む塀の高さを五倍にしたらどうだろう?少しは防御力上がるよ」
「…断崖絶壁じゃねぇか…」
却下。それは却下だ。
陽の光も差さない学院になってしまう。
警護設備に投資するのは賛成だが、令月のやり方は駄目だ。


