「じゃあ、天音君は!?天音君はどう思う!?」
「えっ、僕ですか?」
いきなり話を振られ、びくっとする天音。
天音の、この困ったような顔。
勘弁してよ…って思ってそう。
こんな、下手をしたらイレースの尾を踏みそうな話題に、自分から巻き込まれるのは御免だよなぁ。
気持ちは分かるが、この場に来てしまったからには、逃げられない。
そして、追い詰められた天音が出した結論は、
「そ、そうだな…。来年度の予算に回しても良いけど…。…あっ、そうだ。これを機に、学院の備品を新しくするのはどうかな」
という、めちゃくちゃ当たり障りのない回答。
「学院の為にもなるし、新しいものになったら、使ってる生徒達も喜ぶだろうし…」
「…天音さん」
「な、何…?ナジュさん…」
「あなたって人は…何と言うか…実につまらない人ですね」
「えっ」
真顔のナジュに、酷いことを言われる天音である。
「そんな無難オブザ無難みたいな回答…小学生でも出来ますよ。もっとこう…ないんですか?全米が震撼するような、ユーモア溢れるお金の使い道は…」
「え、え、えぇぇぇ…」
そして無茶振り。
何だよ、全米が震撼する金の使い方って。
ボーナス上げろ、って返答したお前が言って良い言葉か?
「そ、そ、そう言われても、思いつかな…。…あっ、じゃあその…実技用の魔導人形を買い足すとか…」
「0点ですね」
「…何で…?」
天音が可哀想過ぎるから、もうやめてやってくれても良いかな。
今のところ、イレースに続いて、一番マシな案を出してるんだからさ。
「じゃあ次!羽久はどう思う!?」
俺かよ。
「羽久さん。ここは先輩教師として、ちゃんとユーモアある回答をお願いしますよ」
何言ってんだお前。
金の使い道にユーモアを求めるんじゃない。
そして俺は、天音案に賛成だ。
で、備品を買い替えるのも悪くないが、俺が推薦したいのは、
「図書室に、本を増やすのはどうだ?」
と、俺は提案した。
「…つまんねー…」
ナジュは黙ってろ。
これは大喜利大会じゃないんだよ。
「本なら買い切りだし。回り回って、生徒の為にもなるだろ」
「確かに。天音さんと羽久さんの案は、考慮に値しますね」
イレースからもお墨付きを頂いた。
良かった。とりあえず、こと金の使い道について、イレースを敵に回すのだけは避けたかったからな。
俺はナジュと違って、真っ黒焦げに焼かれたら死ぬから。
身の安全を、最優先に考えるのは当然だ。
「えっ、僕ですか?」
いきなり話を振られ、びくっとする天音。
天音の、この困ったような顔。
勘弁してよ…って思ってそう。
こんな、下手をしたらイレースの尾を踏みそうな話題に、自分から巻き込まれるのは御免だよなぁ。
気持ちは分かるが、この場に来てしまったからには、逃げられない。
そして、追い詰められた天音が出した結論は、
「そ、そうだな…。来年度の予算に回しても良いけど…。…あっ、そうだ。これを機に、学院の備品を新しくするのはどうかな」
という、めちゃくちゃ当たり障りのない回答。
「学院の為にもなるし、新しいものになったら、使ってる生徒達も喜ぶだろうし…」
「…天音さん」
「な、何…?ナジュさん…」
「あなたって人は…何と言うか…実につまらない人ですね」
「えっ」
真顔のナジュに、酷いことを言われる天音である。
「そんな無難オブザ無難みたいな回答…小学生でも出来ますよ。もっとこう…ないんですか?全米が震撼するような、ユーモア溢れるお金の使い道は…」
「え、え、えぇぇぇ…」
そして無茶振り。
何だよ、全米が震撼する金の使い方って。
ボーナス上げろ、って返答したお前が言って良い言葉か?
「そ、そ、そう言われても、思いつかな…。…あっ、じゃあその…実技用の魔導人形を買い足すとか…」
「0点ですね」
「…何で…?」
天音が可哀想過ぎるから、もうやめてやってくれても良いかな。
今のところ、イレースに続いて、一番マシな案を出してるんだからさ。
「じゃあ次!羽久はどう思う!?」
俺かよ。
「羽久さん。ここは先輩教師として、ちゃんとユーモアある回答をお願いしますよ」
何言ってんだお前。
金の使い道にユーモアを求めるんじゃない。
そして俺は、天音案に賛成だ。
で、備品を買い替えるのも悪くないが、俺が推薦したいのは、
「図書室に、本を増やすのはどうだ?」
と、俺は提案した。
「…つまんねー…」
ナジュは黙ってろ。
これは大喜利大会じゃないんだよ。
「本なら買い切りだし。回り回って、生徒の為にもなるだろ」
「確かに。天音さんと羽久さんの案は、考慮に値しますね」
イレースからもお墨付きを頂いた。
良かった。とりあえず、こと金の使い道について、イレースを敵に回すのだけは避けたかったからな。
俺はナジュと違って、真っ黒焦げに焼かれたら死ぬから。
身の安全を、最優先に考えるのは当然だ。


