シュニィとジュリスが、聖魔騎士団に帰り。
イレースと天音が持ち場に戻り。
令月とすぐりが、将棋盤を持って窓から退室した後(ドアから出ていけ)。
「さーて、じゃあ僕も部屋に帰って、リリスとイチャイチャしてきますかー」
ナジュが、わざとらしく大きな声で言った。
お前…。そういうことを、いちいち口に出して言うな。
「ナジュ、あのな…」
文句の一つでも言ってやろう、と思ったら。
ナジュはすれ違いざま、シルナに見えないよう、俺の手首をガシッと掴んだ。
え?
思わず、驚いてナジュの顔を見ると。
さっきまでふざけていたとは思えない、真面目な顔つきで、ナジュは俺に目配せした。
ちらりと、シルナの方を見て。
それだけで、ナジュが俺に何を言いたいのか理解した。
…あぁ、やっぱりそうか。
シルナはシルナだもんな。そういう奴だよ。
「…分かったよ」
俺は、小声でナジュにそう言った。
後輩が、芝居を打ってまで教えてくれたんだからな。
ちゃんと応えるよ。
「それではお二人共、ご機嫌よう」
ナジュは、相変わらずへらへらした口調で言って、ぱっと俺の手首を離し。
そのまま、学院長室を出ていった。
イレースと天音が持ち場に戻り。
令月とすぐりが、将棋盤を持って窓から退室した後(ドアから出ていけ)。
「さーて、じゃあ僕も部屋に帰って、リリスとイチャイチャしてきますかー」
ナジュが、わざとらしく大きな声で言った。
お前…。そういうことを、いちいち口に出して言うな。
「ナジュ、あのな…」
文句の一つでも言ってやろう、と思ったら。
ナジュはすれ違いざま、シルナに見えないよう、俺の手首をガシッと掴んだ。
え?
思わず、驚いてナジュの顔を見ると。
さっきまでふざけていたとは思えない、真面目な顔つきで、ナジュは俺に目配せした。
ちらりと、シルナの方を見て。
それだけで、ナジュが俺に何を言いたいのか理解した。
…あぁ、やっぱりそうか。
シルナはシルナだもんな。そういう奴だよ。
「…分かったよ」
俺は、小声でナジュにそう言った。
後輩が、芝居を打ってまで教えてくれたんだからな。
ちゃんと応えるよ。
「それではお二人共、ご機嫌よう」
ナジュは、相変わらずへらへらした口調で言って、ぱっと俺の手首を離し。
そのまま、学院長室を出ていった。


