よく分かったよ。
この異次元世界は、どうしても、どー…しても、『玉響』を蘇らせたいらしい。
俺がいくら、『玉響』が生きている矛盾を、「修正」しようとしたって。
天音せんせーも、ツキナも、『八千代』も、学院長も羽久せんせーも皆。
『玉響』が生きてる世界を、当たり前だと思っている。
ここは、そういう世界なんだ。
誰かが止めるんだ。俺が『玉響』を殺そうとしても。
さっき、『八千代』が俺を止めたみたいに。
そして俺が意識を失って、次に目が覚めたときは。
また新たにリセットされて、当たり前のように『玉響』が蘇って、普通に生きている。
そんな世界を繰り返す。
成程ねー…。異次元世界ってこんななのかー。
結構エグいことしてくれんじゃん。
医務室のベットに横たわって、俺はぼんやりと天井を見上げた。
…多分、俺が今本当のことを…「実はここは、魔封じの石によって作られた異次元世界で、本当の世界では『玉響』は死んでるんだよ」と言ったとして。
まー、絶対、信じてもらえる訳ないよね。
鍬が頭を直撃して、記憶が馬鹿になったんだと思われるのがオチだろーね。
記憶が馬鹿になってるのはそっちだよ。
俺は、確かに覚えている。
この手に、感触が残っている。
…『玉響』の首を、切り落としたときの感触が。
…すると。
「すぐりく〜ん…」
「『八千歳』さん」
「『八千歳』、元気になった?」
「…」
ツキナ、『玉響』、『八千代』の三人が、医務室を訪ねてきた。
…ふっつーの顔してさぁ…死体が…。
「すぐり君、痛い?頭おかしくなってない?」
ツキナが、申し訳無さそうな顔で俺に聞いた。
くっそー…。偽物だと分かっててもツキナは可愛いな…。
ズルい。ズルいぞ。
「だいじょーぶだよ、ツキナ」
確か俺、ツキナのふっ飛ばした鍬で、頭ぶん殴られたんだっけ。
まー良いよ可愛いから、ツキナは。
許す。
「良かったです。ぶつかったとき、物凄い音してましたから…どうなることかと」
しかし偽『玉響』。お前は駄目だ。
お前は許さない。
普通の顔して喋りやがって…偽物の癖に何様だ。
「どうする?今夜は。医務室に泊まる?学生寮に帰る?」
と、尋ねる天音せんせー。
天音せんせーもさぁ…気づいてよ、思い出してよ…。『玉響』は死んだでしょ。
でもこの世界の天音せんせーは、そんなことにも全然気づいてない。
…事情、説明しても無駄なんだろーね。
だったら、医務室にいてもしょうがないや。
「学生寮に帰るよ」
「そう?…無茶しないでね」
魔法陣に飛び込んだ時点で、相当無茶してるよ。
これが本物の天音せんせーだったら、怒るだろーな…。
ま、これは偽物だから良いけど。
俺はそう納得して、ベッドから降りた。
「じゃー、学生寮に帰るよ」
「うぅ…。すぐり君本当ごめんね〜っ!」
「…もういーよツキナ…」
この偽者の世界の、唯一の良いところは。
相変わらずツキナがお馬鹿で、可愛いところだな。
この異次元世界は、どうしても、どー…しても、『玉響』を蘇らせたいらしい。
俺がいくら、『玉響』が生きている矛盾を、「修正」しようとしたって。
天音せんせーも、ツキナも、『八千代』も、学院長も羽久せんせーも皆。
『玉響』が生きてる世界を、当たり前だと思っている。
ここは、そういう世界なんだ。
誰かが止めるんだ。俺が『玉響』を殺そうとしても。
さっき、『八千代』が俺を止めたみたいに。
そして俺が意識を失って、次に目が覚めたときは。
また新たにリセットされて、当たり前のように『玉響』が蘇って、普通に生きている。
そんな世界を繰り返す。
成程ねー…。異次元世界ってこんななのかー。
結構エグいことしてくれんじゃん。
医務室のベットに横たわって、俺はぼんやりと天井を見上げた。
…多分、俺が今本当のことを…「実はここは、魔封じの石によって作られた異次元世界で、本当の世界では『玉響』は死んでるんだよ」と言ったとして。
まー、絶対、信じてもらえる訳ないよね。
鍬が頭を直撃して、記憶が馬鹿になったんだと思われるのがオチだろーね。
記憶が馬鹿になってるのはそっちだよ。
俺は、確かに覚えている。
この手に、感触が残っている。
…『玉響』の首を、切り落としたときの感触が。
…すると。
「すぐりく〜ん…」
「『八千歳』さん」
「『八千歳』、元気になった?」
「…」
ツキナ、『玉響』、『八千代』の三人が、医務室を訪ねてきた。
…ふっつーの顔してさぁ…死体が…。
「すぐり君、痛い?頭おかしくなってない?」
ツキナが、申し訳無さそうな顔で俺に聞いた。
くっそー…。偽物だと分かっててもツキナは可愛いな…。
ズルい。ズルいぞ。
「だいじょーぶだよ、ツキナ」
確か俺、ツキナのふっ飛ばした鍬で、頭ぶん殴られたんだっけ。
まー良いよ可愛いから、ツキナは。
許す。
「良かったです。ぶつかったとき、物凄い音してましたから…どうなることかと」
しかし偽『玉響』。お前は駄目だ。
お前は許さない。
普通の顔して喋りやがって…偽物の癖に何様だ。
「どうする?今夜は。医務室に泊まる?学生寮に帰る?」
と、尋ねる天音せんせー。
天音せんせーもさぁ…気づいてよ、思い出してよ…。『玉響』は死んだでしょ。
でもこの世界の天音せんせーは、そんなことにも全然気づいてない。
…事情、説明しても無駄なんだろーね。
だったら、医務室にいてもしょうがないや。
「学生寮に帰るよ」
「そう?…無茶しないでね」
魔法陣に飛び込んだ時点で、相当無茶してるよ。
これが本物の天音せんせーだったら、怒るだろーな…。
ま、これは偽物だから良いけど。
俺はそう納得して、ベッドから降りた。
「じゃー、学生寮に帰るよ」
「うぅ…。すぐり君本当ごめんね〜っ!」
「…もういーよツキナ…」
この偽者の世界の、唯一の良いところは。
相変わらずツキナがお馬鹿で、可愛いところだな。


