神殺しのクロノスタシスⅣ

僕はつまり、そのお祭りの準備で村中が忙しいときに、降って湧いた訳ですか。

ますます邪魔だろうなぁ…。

「おっきな小屋を建ててね、その中に村の皆が集まって、食べたり、歌ったり、踊ったりするの」

「へぇ…」
 
この幼女、お祭りが余程楽しみであるらしく。

うきうきと楽しそうに語ってくれた。

「このビーズも、お祭りでつけるの。村の人は、皆ビーズでおめかしするんだよ」

あぁ、それでそのアクセサリー、作ってたんですね。

「楽しみだねぇ。お兄ちゃんも、一緒にお祭り行こうね」

「…あはは…」

行けたら良いですね。

僕はその前に、この家から追い出されないかが心配ですよ。

幼女は気楽で良いなぁ。

僕はなぁ…何か、思い出さなきゃならないことがある気がするんだけど…。

どうしても、それが思い出せなくて…。

僕は何で…こんなところで…こんなことしてるんだろう…?