「え…!お、お前が…!?」

良い反応をありがとう。

「正しくは…私達が、だけどね」

「い、言っている意味が分からない!」

それは残念。

「賢者の石と聞いて、ピンと来ない?」

「…え…」

何も思いつかないらしい。

うん、落第点かな。

「イーニシュフェルトの里の賢者が作ったから、賢者の石。元々は私達が作ったものなんだ」

「…!?」

驚いているようだね。

やっぱり知らなかったんだ。

そうだろう。知っていたら、こんな手段には出なかっただろうから。

「な、何故…?魔導師が…何故、魔封じの力を…」

良い質問だ。

何故、魔法を使う魔導師が、魔を封じる道具を作ったのか?

「イーニシュフェルトの里の賢者が、傲慢だったからだよ」

全ては、それが原因だ。

私達が、世界で一番魔導化学に通じている者として、頂点に立ちたかったから。

だから、賢者の石を作ったのだ。