神殺しのクロノスタシスⅣ

翌日。

その日は休日で、俺は学校に行く必要がなかった。

有り難い。

行ってもどうせ、またあの三人に遊ばれるだけだし。

この歳になって、今更高校の勉強…っていうのも、気が進まないし。

昨夜、結局脱走出来なかったので。

俺はこの日、街に出てみることにした。

朝から何処に行くのか、と問いかける叔母さんに、適当な言い訳をして。

俺は一人で外出した。





そして、向かった先は。

「…ここか…」

安っぽくて、外壁が一部剥がれ落ちた、県営アパートの一室だった。

勿論、俺は見覚えがないが。

この身体は、この場所を覚えていた。

ここは、俺の実家。

叔父夫婦ではない、本当の母親が住んでいる部屋だ。