「お前…!大丈夫か!?」
「ナジュさん!しっかり…」
俺と天音が、反射的にナジュに駆け寄った。
「お前、何したんだ…!?」
「あぁ…。えぇ、ちょっとまぁ…。校内一周して、来場者全員、10人ずつくらい心読んで回ったもんで…」
「じゅっ…」
10人ずつ、来場者全員、だと?
お前…!『サンクチュアリ』の刺客を探す為に、そんな無茶を…!
「さすがの僕も、ちょっと頭痛が…」
頭痛、なんてものじゃないだろう。
魔力の消耗、それによる疲労。
そして、読心魔法を乱用したときに出る痛み。
それはつまり、脳内のキャパを越えかけているということだ。
「馬鹿…!無理をするなって、何回言ったら分かるんだお前は!」
「いや、大丈夫なので…。それは良いから、早く校内を捜索に…」
何が大丈夫なんだ、この馬鹿。
何回言っても飽き足らん奴め。
「…ナジュ君が言うなら、オープンスクールは、早めに切り上げた方が良いだろうね」
「しかし、体験授業の予定はまだ残っています。今から切り上げるのは…」
「実技の方は無理だよ。ナジュさんこんな状態なのに」
シルナとイレース、天音が言った。
言いながら、天音は早速、ナジュに回復魔法をかけていた。
失った魔力が戻る…とまでは行かないが、ある程度の疲労回復にはなるだろう。
「幸い、三回目の実技体験授業の予約は、まだ始まってない。中止になったことにして、取り止めよう」
シルナがそう提案した。
かなり強引な方法だが、これ以上ナジュを酷使する訳にはいかない。
それに、『サンクチュアリ』の刺客が偵察に来ているのなら、これ以上魔法を見せるのはやめた方が良い。
「ですが、座学の方は…」
「…もう、希望者が教室に集まってる。今更取り止めは…」
「…」
出来ない、か。折角集まってもらってるのに、やっぱり帰れ、は無理がある。
「仕方ない。座学の方はこのまま予定通りやれ。実技だけ中止だ」
「…そうなるね」
「あと、シルナ。分身を量産しろ。監視の目を増やすんだ」
こんなときこそ、シルナ分身の強みが活かされる。
怪しい奴は、徹底的にマークするんだ。
「分かった、えぇと…虱潰しに探すから…じゃあ、シルナトコジラミを量産しよう!」
俺が頼んどいて文句言うのもなんだが、やっぱキモいな。
シラミに監視されるなんて。
しかし、この際四の五の言ってる場合じゃない。
「ナジュさん!しっかり…」
俺と天音が、反射的にナジュに駆け寄った。
「お前、何したんだ…!?」
「あぁ…。えぇ、ちょっとまぁ…。校内一周して、来場者全員、10人ずつくらい心読んで回ったもんで…」
「じゅっ…」
10人ずつ、来場者全員、だと?
お前…!『サンクチュアリ』の刺客を探す為に、そんな無茶を…!
「さすがの僕も、ちょっと頭痛が…」
頭痛、なんてものじゃないだろう。
魔力の消耗、それによる疲労。
そして、読心魔法を乱用したときに出る痛み。
それはつまり、脳内のキャパを越えかけているということだ。
「馬鹿…!無理をするなって、何回言ったら分かるんだお前は!」
「いや、大丈夫なので…。それは良いから、早く校内を捜索に…」
何が大丈夫なんだ、この馬鹿。
何回言っても飽き足らん奴め。
「…ナジュ君が言うなら、オープンスクールは、早めに切り上げた方が良いだろうね」
「しかし、体験授業の予定はまだ残っています。今から切り上げるのは…」
「実技の方は無理だよ。ナジュさんこんな状態なのに」
シルナとイレース、天音が言った。
言いながら、天音は早速、ナジュに回復魔法をかけていた。
失った魔力が戻る…とまでは行かないが、ある程度の疲労回復にはなるだろう。
「幸い、三回目の実技体験授業の予約は、まだ始まってない。中止になったことにして、取り止めよう」
シルナがそう提案した。
かなり強引な方法だが、これ以上ナジュを酷使する訳にはいかない。
それに、『サンクチュアリ』の刺客が偵察に来ているのなら、これ以上魔法を見せるのはやめた方が良い。
「ですが、座学の方は…」
「…もう、希望者が教室に集まってる。今更取り止めは…」
「…」
出来ない、か。折角集まってもらってるのに、やっぱり帰れ、は無理がある。
「仕方ない。座学の方はこのまま予定通りやれ。実技だけ中止だ」
「…そうなるね」
「あと、シルナ。分身を量産しろ。監視の目を増やすんだ」
こんなときこそ、シルナ分身の強みが活かされる。
怪しい奴は、徹底的にマークするんだ。
「分かった、えぇと…虱潰しに探すから…じゃあ、シルナトコジラミを量産しよう!」
俺が頼んどいて文句言うのもなんだが、やっぱキモいな。
シラミに監視されるなんて。
しかし、この際四の五の言ってる場合じゃない。


