「何だよ、その気持ち悪い顔は…」
うきうきしやがって。
オープンスクールは祭りじゃないんだぞ。分かってるか?
しかし、現在頭の中お花畑のシルナには、そんな悪口は聞こえていないらしく。
「いやぁ〜今年の生徒は凄いよ〜!皆すっごく賢くてね!将来有望な子達ばっかり!うち受験してくれると良いなぁ〜」
夢見心地のシルナである。
…ちなみに、これ、毎年言ってるからな。
「今年の生徒はレベル低そうだったな…。うちに受験しに来ても、落ちるだろうな…」とか言ってたこと、一度もない。
つまり、例年通りってことね。はいはい。
「何ですか、あなたは…。そんなことをわざわざ伝えに来たんですか?」
イレースが、しかめっ面で言った。
それだけの為に、わざわざ自分は片付けの手を止めたのか、と不満そうだ。
「そんなことって、大事なことだよ!来年の私達の生徒になるかもしれない子なんだよ!?」
「今日来た来場者の全員が、イーニシュフェルト魔導学院を受験するとは限らないでしょう」
「きっと来てくれるもん!」
何だその自信は。
それは結構だが、お前、受験に来てくれたとしても、定員があるの分かってるか?
全員を合格にする訳にはいかないんだぞ?覚えてるか?
覚えてないんだろうな。今は。
「それよりあなた、午後二回目の体験授業までには、まだ少し時間があるでしょう。ここの片付けを手伝っていってください」
イレースには、相変わらず慈悲というものがなかった。
生徒自慢に来たと思ったら、片付けを要請されるとは。
「えっ。じ、じゃあそろそろ次の体験授業の為に、教室にもど、」
「待ちなさい。あと一時間はあるんですよ。今から行くんじゃ早過ぎるでしょう。良いから片付けを手伝いなさい」
ガシッ、と肩を掴まれるシルナ。
最早、逃げ場はない。
安易な気持ちで、イレースのもとに来たのが間違いだったな。
因果応報だ。
「うぅ…。イレースちゃん、人使いが荒い…」
「…何か言いましたか?」
「いっ、いえ何も!喜んで片付けます!」
「そう、それで良いんです」
さすが鬼教官。容赦ねぇ。
シルナは渋々と、予備のパイプ椅子を片付けようとした…。
…そのときだった。
「…あぁ、良かった。皆さんお揃いでしたね」
この場にいなかった一人の教師が、講堂に駆けつけた。
うきうきしやがって。
オープンスクールは祭りじゃないんだぞ。分かってるか?
しかし、現在頭の中お花畑のシルナには、そんな悪口は聞こえていないらしく。
「いやぁ〜今年の生徒は凄いよ〜!皆すっごく賢くてね!将来有望な子達ばっかり!うち受験してくれると良いなぁ〜」
夢見心地のシルナである。
…ちなみに、これ、毎年言ってるからな。
「今年の生徒はレベル低そうだったな…。うちに受験しに来ても、落ちるだろうな…」とか言ってたこと、一度もない。
つまり、例年通りってことね。はいはい。
「何ですか、あなたは…。そんなことをわざわざ伝えに来たんですか?」
イレースが、しかめっ面で言った。
それだけの為に、わざわざ自分は片付けの手を止めたのか、と不満そうだ。
「そんなことって、大事なことだよ!来年の私達の生徒になるかもしれない子なんだよ!?」
「今日来た来場者の全員が、イーニシュフェルト魔導学院を受験するとは限らないでしょう」
「きっと来てくれるもん!」
何だその自信は。
それは結構だが、お前、受験に来てくれたとしても、定員があるの分かってるか?
全員を合格にする訳にはいかないんだぞ?覚えてるか?
覚えてないんだろうな。今は。
「それよりあなた、午後二回目の体験授業までには、まだ少し時間があるでしょう。ここの片付けを手伝っていってください」
イレースには、相変わらず慈悲というものがなかった。
生徒自慢に来たと思ったら、片付けを要請されるとは。
「えっ。じ、じゃあそろそろ次の体験授業の為に、教室にもど、」
「待ちなさい。あと一時間はあるんですよ。今から行くんじゃ早過ぎるでしょう。良いから片付けを手伝いなさい」
ガシッ、と肩を掴まれるシルナ。
最早、逃げ場はない。
安易な気持ちで、イレースのもとに来たのが間違いだったな。
因果応報だ。
「うぅ…。イレースちゃん、人使いが荒い…」
「…何か言いましたか?」
「いっ、いえ何も!喜んで片付けます!」
「そう、それで良いんです」
さすが鬼教官。容赦ねぇ。
シルナは渋々と、予備のパイプ椅子を片付けようとした…。
…そのときだった。
「…あぁ、良かった。皆さんお揃いでしたね」
この場にいなかった一人の教師が、講堂に駆けつけた。


