「うわぁぁ……言ってしまった……」



家までノンストップで走って帰ってきた私は、息を切らしながら絶賛後悔中だった。


いくら仲直りするため、千紘の調子を戻すためとは言え、恥ずかしすぎることを言ってしまったのだ。


しかも、一方的に――。


“私がいれば千紘は最強”だなんて、何を自信満々に言ってしまったのだろう。

実際私は、何の役にもたっていないし、千紘の邪魔ばかりしてしまっているのに。


荷物を放り出して、着替えることもしないまま私はソファーに身を投げ出した。



「余計に拗れたらどうしよう……」



しかも、肝心な千紘の反応は恥ずかしさが勝ってしまったために見るのを忘れたし……。

返事も聞いていない。だから、千紘が何を思ったのかは分からなかった。


そんな私の心を読んだかのように、スマホがメッセージの受信を告げる音が鳴った。


うつ伏せで寝転がったまま、顔だけを横に向けてスマホのメッセージ画面を開く。