ミチオはそれに従ってしまったんだ。


そして私達はまんまとここに連れてこられてしまった。


最初からこの遊園地の思惑通りに動かされていただけだったのだ。


「もし、私達が5人で来なかったら?」


「4人なら今日と同じ。6人なら、残念だけど手にスタンプは押せなかっただろうな。お化け屋敷の開いている部屋は5部屋だけだったからな」


「どうして俺たちを選んだ!?」


「それはただの偶然だ。君たちが私達の用意した罠にハマった。ただそれだけのことだ」


男はなんでもない様子で説明を終えて、再びバッドを構えた。


「これで質問は終わりだな? ようやく、お化け屋敷が完成する。これができれば興行収入は計り知れないことになるぞ」


男は舌なめずりして私を狙う。


逃げ出そうにも、殴られた頭部が痛くて体が言うことを聞かない。


張ってでも逃げ出そうとする私に容赦なくバッドが振り下ろされる。


もうダメだ……!


逃げ切れず、その場でうずくまって頭を抱えた。