美しき微笑みのあの人に恋をした。

(うわ~…)

1ページ目から、ちょっと引いてしまった。
なぜならば、文字がびっしり詰まってたから。
あれ~?確か、携帯小説っていうのは、紙の本の小説より読みやすいって聞いたことがあったのに。
私の思い違い?



頑張って読んでみる。
よ、読めない。
読めないくらいだから、言葉の意味もわからない。
とりあえず、わからないところは飛ばしながら、読み進める。
ぼんやりとわかったのは、おそらく主人公と思われる女性が就職して、働き始めた時のことが書いてあるんだと思う。



(はぁ~…疲れた。)



1ページ読み終えた時には、ぐったりと疲れていた。
なんだか頭まで痛くなってきたような気がする。
こんなのをずっと読み続ける自信が無い…



でも、あの人と繋がれるのは、この小説だけ。
だから、なんとしてでも読まないといけない。
せめて普段から読書好きだったら、こんなに苦労はしなかったのかもしれない。
いやいや、今更そんな愚痴を言っても始まらない。
これから読書好きになれば良いんだ。



(うん、頑張るぞ!)



私は空元気を出して、無理やりに気合いを入れた。