美しき微笑みのあの人に恋をした。

「友達にも言われたんだ。あんなに字が詰まってたら読む気がしないって。
実際、読んでくれなかったよ。」

うわっ!私、KRさんを傷付けるようなこと、言っちゃった!?



「わ、私は最近は慣れてきて、なんともなくなってきましたよ。ほ、本当ですよ。」

KRさんは、私をじっとみつめる。
真剣な眼差し…
KRさん、本気で小説のこと考えてるのかな?



「君……優しい人だね。」

「え?い、いえ、そんな…」

何でそんな風に思ったのかわからないけど、意外なことを言われて、なんだかドキドキする。
意識し過ぎ?



「他には何かない?」

「えー…」

強いて言えば、難しい言葉があることかな。
でも、そんなこと言ったら、馬鹿だと思われるよね。
でも、KRさんが知りたいなら…



「たまに、分からない言葉や、読めない漢字がありました。
それは、私が馬鹿なせいだと思いますが。」

「そういうのは、どうしてたの?飛ばしてる?」

「いえ、一応、ネットで調べてます。」

「そうなの!?」

KRさんは、一瞬びっくりしたような顔をして、次の瞬間、例のあの幸せそうな笑みを見せてくれた。
わぁ、出た~!
何度見ても、本当に素敵な笑顔…
この顔を眼鏡とマスクなしで見たら、私、倒れちゃうかも!?