虜囚島

「それで、これから確認しに行こうと思うのだけれど、広一はどうする?」
「そうだなぁ~…」
広一はしばらく考えてから、地図を見せるよう催促してきた。
そして、地図を見、今居る場所からのルート等を考えているように見えた。
「ふむ成る程…周ろうと思えば、商店街にも寄れるな」
「まだ諦めてなかったの!?」
「まあな。そもそも、お前のバイクにメモを仕組んだのも、俺と一緒に周らないで、同じ違和感を感じるかを確かめるためのものだしな」
メモを指でひらひらさせ、それを見ながら広一は続けた。
「それで、結果は結花も感じたと…これには好奇心をくすぐられて当然だと思うんだがなぁ~」
最もな意見だ。
しかし、私も神社を確かめたくてしょうがないのだ。

お互いの好奇心の対象が違い、意見が一致しない。
仕方が無いので、私が折れる事にした。
ルートは違えど、結果的に神社の確認をするのだ、容認せざるを得ない。

「バイク、荷台に乗せろよ。軽トラで行こうぜ」
私は言われるままに、土台を使い原付を軽トラの荷台に乗せてベルトで固定し、助手席に乗り込んだ。