その瞳に囚われて




「あー、これ全員自己紹介したほうがいい感じかな?」

「そうだね。じゃ、宮西、自己紹介よろしく」



軽く返事をする和葉ちゃん。

自己紹介、とは言っても名前を言うだけで、テンポよく全員自己紹介を終えて。

問題になるのが、席順。

和葉ちゃんは彼氏さんと2人席に座るらしいからいいとして、残りの私たちはどう並ぶのかが問題になってくるらしく。



「倉沢さん、俺隣に座ってもいい?」

「うん、いいよ」



二つ言葉で返事をする。

これで、勉強会始められるかな…って思った瞬間。




「ダメ。花澄ちゃんの隣は俺。これは譲れない」



紫杏くんの不意打ちな言葉に、キュンとする。



「染野さんは倉沢さんの彼氏でもなんでもないんでしょう。なら、俺が隣でも良くないですか」

「…ああ。よくないよ。花澄ちゃんは俺の隣じゃいけない決まりがあるの」



ばちばち、散る火花。

どういう状況なのか、把握する前に思考が停止しちゃいそう…。



「…それじゃあ、ジャンケンで勝ったほうが花澄ちゃんの隣ね。これなら恨みっこなしでしょ」



どうやら紫杏くんのその言葉が決め手となったようで、ジャンケンをする2人。

…勝者は、宮西くんだったよう。



「恨みっこなし、ですよね」



勝気に笑う宮西くん。

意外と、わるいひと…?

なんて思いながら、勉強をスタートすると。

無言で目の前の席に座った紫杏くん。

座る姿も絵になっちゃうの、どうして…?