その瞳に囚われて

なんだか、とても嫌な予感。







「名前呼びは許せないなぁ。妬ける」

「それは……ごめんね…」

「……」



まだムスッとしてる紫杏くんに、どうすれば機嫌取れるかなって頭をフル稼働させる。

けれど、わからなくて、正直な気持ちを伝える。



「好きなのは、紫杏くんだけだから…」




ポツリと言葉を漏らすと、ハッと目を見開いた紫杏くん。



「心臓に悪いね、花澄ちゃんは」




初めて会った日と同じ。

一度囚われたら抜け出せないような、中毒性のある瞳で見られた。


紫杏くんの手が自然と私の顎を掬って、顔が近づいてくる。



「愛してる」



ちゅ、とリップ音を残して遠ざかる顔。

数秒遅れで顔が真っ赤になる。