その瞳に囚われて


髪の毛は事前に整えてあったから、これで良いはず。

洗面台に行って、一回転。


…うん、大丈夫そう。




「花澄、そろそろ行くよ〜。準備は万端?」

「うん、もちろん!」




二つ返事で返すと、ニッと和葉ちゃんが笑った。


待ち合わせ場所はみんなの家からほぼ等しい距離にある場所。

大きな時計台が置かれていて、目印もばっちり。

わかりやすいはず。



「…早い…、もう2人揃ってる…!」



驚愕の色を帯びた和葉ちゃん。

待ち合わせまで10分も早いのだけれど、和葉ちゃんの彼氏さんも柚朱くんもいた。



「2人ともお待たせー」

「おー、待った待った。めっちゃ待った。和葉おせーよ」

「はぁ?そっちが早いんじゃん!まだ待ち合わせの10分前だよ」



和葉ちゃんたちカップルが、仲良くやり取りをしている間、

自動的に私と柚朱くんが取り残される。