その瞳に囚われて



「前から倉沢のこといいなって思ってて。
合コン来ると思ってなかったから超ラッキーだわ」



ふと、彼の視線が舐め回すように私を見た。


距離を詰めてくる。



「間近で見るとドタイプだな…」



腰に手を回し、密着してくる。

周囲を見渡すと、2人1組が出来上がってしまって、とても抜け出せる状況ではない。

気持ち悪い。

その一心が覆い尽くす。




「でも、意外だな。倉沢って彼氏いないんだ」

「……」

「いるタイプだと思ってた」




空いている手で、太ももあたりを触ってくる。


「やめて…」



周りを配慮して、小さくかけた声。

健人くんは笑うばかり。



「分かった」



ホッと息をついたのも束の間、さっきよりも際どいところを触ってくる。

全身に血がサッと引いていく。

合コンとは、出会いの場。

とはいえ、普通、初対面の人に過度なスキンシップは取らないはずじゃないの…?

こういう時、どうしていいかわからなくって、ただ恐怖心を抑えながら終わるのを待つ。